デンマークが幸せの国といわれる鍵は日光浴にあった!?
幸福度ランキング上位のデンマーク。幸福の理由は日光浴にあった!?デンマーク在住のスタッフが現地で感じた、デンマーク人の晴れの日の過ごし方について、また日光浴の健康にいいポイントについてご紹介します。
2021年の世界幸福度ランキングでは、コロナ禍の中、3年連続で2位を取得したデンマーク。
デンマークに限らず、このランキングの上位を北欧諸国が占めています。
北欧は、寒くて、天気が悪い日が多いというイメージがあり、気候は日本よりも厳しいはずなのに幸福度が高いというのを、不思議に思った方もいるのではないでしょうか。
もちろん、その幸福度の高さは福祉の充実した社会など様々な要因がありますが、筆者がデンマークに実際に滞在してみて感じたのは、デンマーク人の時間の過ごし方でした。
その中でも特にデンマーク人が大切にしているのが、日光浴です。
今回はその日光浴について、紹介します。
デンマーク人が日光浴をする理由
デンマーク人は、晴れた日には隙あらば外に出て、日光浴を楽しみます。
デンマークは日照時間が日本より少ないです。
日本の年間の日照時間は1900〜2100時間なのに対し、デンマークの年間の日照時間は1600〜1800時間程度しかありません。
さらに日本では、年間を通して一定の日照時間がありますが、デンマークでは季節間の差が大きく、冬には、1日の日照時間が夏の4分の1以下になることもあります。
参考:
気象庁HP 東京の日照時間,
Danish Meteorological Institute |Precipitation and sun in Denmark,
そのため、晴れた日にはみんな外に出て、ひたすらに日光に当たります。
食事をを自宅の庭やベランダでとったり、どんなに短い休憩時間でも外に出て、日光浴や読書、会話や昼寝などを思いっきり楽しみます。
日本では、なかなか外に出て休憩を取れる場所や時間がなかったり、日焼け予防のために日光を避け、ほとんど外にでない人も多いのではないでしょうか。
デンマーク人の晴れの日の過ごし方は、冬の間の気候の厳しさを知っているからこその、本気の楽しみ方です。
外に出て日光を感じる時間を大切にしている、とても豊かな時間の過ごし方ですね。
日光浴が健康にいい理由①
日光浴が体にいいことは科学的にも証明されています。
日光浴をすると、脳内でセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されます。
セロトニンは幸せホルモンと呼ばれるホルモンの一つで、日光浴の他にも軽い運動や、ハグなどによっても分泌されます。
ストレスに対して効果があり、精神を安定させたり、安心感を感じさせ、脳の働きを活性化させると言われています。
体内でセロトニンが不足すると、精神的に不安定になり、ストレスによるイライラで作業効率が低下したり、人との交流が減り、攻撃的になると言われています。
日照時間の少ないデンマークでは、冬に日照不足により、うつ病の患者が増加することが問題になっています。その予防のためにも日光浴という習慣が一般的に定着しています。
参考:
小西 正良、吉田 愛実、セロトニン分泌に影響を及ぼす生活習慣と環境 Journal of Osaka Kawasaki Rehabilitation University Vol.5. 2011
日光浴が健康にいい理由②
日光浴が健康に良いと言われる2つ目の理由に、ビタミンDがあります。
日光を浴びることによって、体内でビタミンDが作られます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けるビタミンです。
キノコや魚などの食物から摂ることもできますが、日光に当たることによって皮膚の表面で合成されます。
ビタミンDが欠乏すると、骨が脆くなったり、免疫力の低下、うつ病のリスクが高くなると言われています。
日照時間の少ないデンマークでは、特に冬にビタミンDが欠乏しやすく、一般的にサプリメントなどで補うことが多いようです。
まとめ
日本では避けられがちな日光ですが、健康にいい効果がたくさんあります。
健康であるためには、健康に気を配れるだけの心の余裕がなければなりません。
晴れの日を思いっきり楽しみ、体全身で自然の恵みを感じられる心の余裕が幸せと健康をよび、良いサイクルを生み出します。
日光浴は、健康を考える上で一番根本的で重要なものと言えるかもしれません。
北欧から学んだ幸せの鍵、日光浴。
ぜひ次の週末に試してみてくださいね。