企業の取り組み サステナブルな取り組みを行う意外な企業(自動車業界編)
自動車業界ではサステナビリティ(持続可能性)の取り組みが盛んに行われています。今回は国内の大手5社の事例と注目のエコカーをご紹介します。
マツダ株式会社
マツダは、「人生の輝きの提供」「地球・社会との共存」の実現に向けた取り組みを行い、「地球」「人」「社会」の課題解決に挑戦しています
自然との調和を図りながら、地球環境の保護と豊かな社会づくりに貢献する国内外の活動を見ていきましょう。
- 「CO2を中心とする温室効果ガスの排出削減」
クルマの製造・使用・廃棄というライフサイクルの中で、CO2の本質的な排出削減を最優先課題の一つとしています。
世界5地域の電力の状況や燃費/電費、生涯走行距離等によって、ライフサイクルのCO2排出量が変化することを突き止め、2019年度にはこの結果を学会で発表しました。
- 「代替燃料対応技術の開発推進」
植物から生成するバイオエタノールおよびバイオディーゼルを混合した燃料は、CO2排出量削減に効果があることから、これらの代替燃料の研究・開発を推進しています。
2017年には広島大学大学院と「次世代自動車技術共同研究講座 藻類エネルギー創成研究室」を開設し、微細藻類から再生可能な液体バイオ燃料を創成する研究を行いました。
また、社会の課題を解決する取り組みとして、以下を行っています。
- 「多様なドライバーへの対応」
各国・各地域の文化やトレンドを収集し、現地でのテストを実施しながら、ドライバーに商品やサービスを届ける体制づくりを進めています。
例えば、女性ドライバーが増えている現状に対応するため、さまざまな部門の女性メンバーにより組織されるチームを立ち上げ、使いやすいクルマの企画や研究をしています。
- 「地域住民の移動手段の不足を解消」
昨今、国内の中山間地域において、高齢者や身体の不自由な人などの移動する手段が不足していることが問題になっています。
このことを受け、2018年12月より広島県三次市において地域住民と広島県、三次市と連携して、地域内外の人や物の移動をシームレスにつなぐ活動を行っています。
※参考:「【MAZDA】サステナビリティ」
本田技研工業株式会社
本田技研工業(Honda)は、基本理念である「人間尊重」の考えを元に、技術・アイディア・デザインでより良い社会の創造を目指している会社です。
「環境負荷ゼロ」の循環型社会を実現するため、以下の取り組みに代表される「Triple Action to ZERO」に取り組んでいます。
- 「2050 年サステナブルマテリアル使用率100%」
環境負荷のない持続可能な資源を使用した製品開発や、バッテリーのリユースやリサイクルなどの「資源の効率利用」に対応しています。
2020年度は使用済みバンパー約13.6万本を回収し「フリード」のアンダーカバーなどにリサイクル使用しています。
- 「2050 年二酸化炭素排出量実質ゼロ」
製品1台の原材料から廃棄までのライフサイクルの中で、CO2排出を減らす取り組みを進めています。
その結果、2020年で二輪車は2000年比32.6%低減。四輪車は29.8%でおおむね目標を達成しています。
また、社会貢献活動にも取り組んでいます。その一部をご紹介しましょう。
- 「生物多様性ガイドラインを制定」
自社の企業活動が生物多様性に影響を及ぼす可能性があることから、早くからその保全のために活動を実施。
周辺地域の人や自然との共生を目指し、「元気な森を次世代のために、地域のために」というスローガンのもと、「ふるさとの森づくり」に取り組んでいます。
- 「車いす陸上競技支援」
革新技術を投入した新型陸上競技用車いすレーサーを開発し、車いす陸上競技に貢献。時速30kmを超えるスピードが出る車いす陸上を技術で応援しています。
参考:「サステナビリティ|Honda公式サイト」
まとめ
人気のある国内自動車メーカー5社のサステナブルな取り組みを見てきましたがいかがでしたか?
私たちの身近になっているエコカーは、各メーカーが環境や社会の問題を解決するために開発・生産された車です。しかし、自動車という商品のサステナビリティだけでなく、自社の在り方や行動指針にも力を注いでいる姿勢がうかがえました。
今回ご紹介したのは、企業の取り組みのほんの一部です。車の購入や投資の際には、その企業の背景にあるサステナビリティにも注目してみると良いかもしれません。