アーユルヴェーダとは?初心者でも取り組みやすい予防医学を徹底解説
予防医学に留まらず、より良い生活や人生を目指す「アーユルヴェーダ」について解説。ヴィーガンも共感しやすい理念と実践法です。
病気の治療と予防のほかに、心と体、環境などを調和させることで、生活や人生を豊かにすることが根底にある理念です。
アーユルヴェーダについて、初心者でも取り組みやすい実践法を含めて、ご紹介します。
この記事では、ヴィーガンとアーユルヴェーダの関係や、ヴィーガンの方がアーユルヴェーダを実践するうえでの注意事項なども、併せてご紹介します。
アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダ(ayurveda)は、世界最古とみられるインドが発祥の伝統医学です。
ユナニ医学と中国医学とともに、世界三大伝統医学といわれています。
サンスクリット語で、生命をあらわす「アーユル」と、科学・知識をあらわす「ヴェーダ」から成り立つ「アーユルヴェーダ」は、「生命科学」を意味するとされています。
世界保健機関(WHO)でも認められている予防医学です。
アーユルヴェーダの概念
病気の治療と予防だけにとどまらず、より良い生活・人生を目指すのが、アーユルヴェーダ。
心や体ばかりでなく、行動や環境などあらゆるバランスを整えることで、心身ともに健やかで幸せになるという概念です。
食事療法、薬草療法、運動ほか概念にそった生活習慣がすすめられ、瞑想、呼吸法、ヨガ、オイルマッサージなどいろいろな取り組みが行われています。
また、ひとりずつ異なる個性をいかす医学というのも大きな特徴です。
個性をいかすゆえ、食事もみなに何か共通のものをすすめるのではなく、人それぞれに合った食事をすすめています。
そのため、アーユルヴェーダの食事はヴィーガンではなく、肉、魚、卵も取り入れる方もいらっしゃいます。
アーユルヴェーダを実践することにより、体質改善やダイエットなどの効果も期待できるようです。
アーユルヴェーダの基本「ドーシャ」
アーユルヴェーダでは、人はドーシャ(生命エネルギー)で構成されているという考えで、ヴァータ(vata)、ピッタ(pitta)、カパ(kapha)の3種類があり、トリ・ドーシャと呼ばれています。
全ての人に3つのドーシャが備わっていますが、増えやすいドーシャ(優勢なドーシャ)が、その人のドーシャと捉えます。
それぞれのドーシャは、宇宙を構成している5大元素(地、水、火、風、空)のなかから、2元素の組み合わせです。
人も世界を形成する5大元素の影響を受けていると、アーユルヴェーダでは考えています。
【ドーシャとその元素】
- ヴァータ・・・空と風
- ピッタ ・・・火と水
- カパ ・・・水と地
「ドーシャ」が人にもたらす影響
3つのドーシャのバランスは人により異なり、それが人の個性となりますが、バランスが崩れると、気分が優れない、病気にかかりやすいなど不調をきたします。
たとえば、火の性質をもつピッタドーシャが増えすぎると、イライラしやすくなります。
この場合は、ピッタが増えないような生活スタイルを心がけるといいわけです。
ただし、ドーシャは時や季節、年齢、環境など人の一生のなかでも変化するので、その時々でドーシャを確認するといいでしょう。
健康に良いといわれる食物を摂取しても、効果をすごく感じる人と、あまり感じない人がいるのは、人それぞれの体質ひいては個性が違うからですね。