【南米】熱気あふれる情熱の国、ブラジルのヴィーガン事情を徹底解説
日本の約23倍もの面積を有する「ブラジル共和国」では、人口の14%がヴィーガンやベジタリアンの食生活を送っています。多民族・多文化国家であるブラジルのヴィーガン事情とは?その詳細を解説させていただきます。
南米大陸の約半分もの面積を占める広大な国土には、世界遺産「イグアスの滝」をはじめとした美しい世界遺産が20か所も存在します。
また、サッカーやサンバカーニバル、ボサノヴァなどの音楽は、情熱的で熱気あふれるブラジルの象徴ともいえるでしょう。
情熱的というイメージがあるがゆえ、ブラジルには菜食主義のヴィーガンの方は少ないと思っておられる方も多いのではないでしょうか。
意外なことに、ブラジルは世界的にみても、ヴィーガン人口の多い国なのです。
今回は、熱気あふれる国、ブラジルのヴィーガン事情について、皆さんにご紹介させていただきます。
情熱の国ブラジル
ブラジル連邦共和国(通称ブラジル)の総面積は851万㎢と、南米で最も大きな面積を有します。
長年ポルトガルの植民地であったブラジルには移民も多く、さまざまな文化や人種の入り混じる多民族国家です。
ラテン系で明るくおおらかな人々の多いブラジルは、多様性に富んだ国で、食文化や宗教も人それぞれですが、お互いを尊重し、受け入れる心の広さを持っている人が多いようです。
ブラジルといえば、毎年リオデジャネイロで開催される「リオのカーニバル」が有名です。
世界最大のショーともいわれる「リオのカーニバル」には、毎年150万人もの観客が、世界各国から訪れます。
また、サッカー強豪国としても知られるブラジルは、1930年に始まった「ワールドカップ」で、これまでに行われた全大会に欠かさず出場している唯一の国でもあります。
さまざまな人種と文化が混在する多民族国家という背景が、ブラジル音楽やサンバなど、ブラジル特有の情熱的な伝統文化を生み出したのでしょう。
伝統料理「フェジョアーダ」
情熱あふれるブラジルの人々は、一体どのような食事をしているのでしょうか。
ブラジル人の主食は「フェジョン」とよばれる黒豆と、インディカ米です。
また、代表的な家庭料理は「フェジョアーダ」で、肉や野菜、豆などを煮込んだものを、ガーリックライスなどにかけて食べます。
フェジョアーダをアレンジしてヴィーガン仕様にしたものが、今、ブラジルで菜食中心の食生活を送る人々の間で人気のメニューとなっているようです。
肉の代わりに大豆ミートや黒豆を加えて煮込むことで「ヴィーガン フェジョアーダ」を作ることができます。
ブラジルのヴィーガン事情
2018年4月に行われた、IBOPE(ブラジル世論統計研究所)の調査で、ブラジル国内のおよそ3000万人(人口の14%)の人々が、ヴィーガンもしくはベジタリアンであることが分かりました。
さらに、2022年のヴィーガントラベルインデックスでは、ブラジルが第3位に選出されるなど、ヴィーガン人口が、急速に増加しています。
週に一度、肉を食べない日を設ける「ミートレスマンデーキャンペーン」の本拠地でもあるブラジルには、肉の消費量を減らしたいと考えている人が多くいます。
森林伐採や、自然環境汚染の原因が畜産業に関連しているということも、ヴィーガン人口の増加に拍車をかけているようです。