植物由来のエシカル素材「レンチング社エコヴェロのビスコース繊維」とは?取り扱いブランドもご紹介
オーストリアの繊維メーカー「レンチング社」が開発した、サスティナブルな繊維「エコヴェロのビスコース」とは?エコヴェロを取り扱うファッションブランドも含め、ご紹介させていただきます。
近年では、食生活だけに限らず、ファッションヴィーガンの方たちも増え、動物や環境に配慮した「エシカルな素材」に注目が集まっています。
レンチング社の「エコヴェロブランドのビスコース」は、再生可能な資源である木材パルプを原料につくられたサスティナブルな素材です。
今回は、エコヴェロの繊維が環境にやさしい理由や、日本で取り扱っているブランドについて、ご紹介させていただきます。
サスティナブルの先がけ、レンチング社
オーストリアの「レンチング社」は、木材チップを原料とする天然由来の繊維メーカーです。
1982年、木材チップやパルプなどを、紙の原料として取り扱う製紙会社として発足しましたが、第二次世界対戦後、繊維メーカーに事業転換しました。
現在に至るまで、80年以上の長きにわたり、環境負荷の少ない方法で商品を製造しているサスティナブルの先がけともいえる企業です。
レンチング社では「セルロース」という環境負荷の少ない天然由来の素材からテンセルやリヨセル、レーヨンなどの繊維を作っています。
その中の一つである、レンチング社のエコ素材「ECOVERO(エコヴェロ)」について、ご紹介させていただきます。
エシカルなレーヨン素材「ECOVERO」とは
レンチング社のレーヨン素材「ECOVERO(エコヴェロ)」のビスコース繊維は、間伐材などの環境負荷が少ない木材パルプを原料としてつくられています。
木材パルプから抽出した天然成分「セルロース」を溶剤に溶かし、化学反応を起こさせて紡糸したものがエコヴェロのビスコース繊維になります。
ふつう、繊維製品の製造時には、大量の水を必要とします。
しかし、エコヴェロ素材が作られる過程で使われた水は、回収して99.9パーセント循環し、再利用されています。
さらに、工場を稼働させるエネルギーには、ⅭO2を排出する石炭を使用せず、バイオエネルギーや再生エネルギーによって、まかなわれています。
再生可能な生分解性のセルロースからつくられる「ECOVERO」のビスコース繊維は、環境負荷の少ないエシカル素材なのです。
EUエコラベル認証を取得
EUエコラベルは、原料の産出から商品の流通・廃棄の工程すべてにおいて、環境への貢献度が高いと認められたエコロジーなサービスと製品にのみ与えられる認証です。
レンチング社のECOVERO素材は、国際的に認められている「EUエコラベル認証」を取得しています。
一般的な繊維と比較した際、ECOVEROのビスコース繊維は、ⅭO2の排出量と水への影響を最大50%ほど低減、環境に配慮して製造されています。
また、原料となった木材チップを調達した場所や、製造背景まで辿ることができるというのも、ECOVERO素材の大きな特徴です。
ECOVEROのビスコース繊維は、エシカル意識の高いファッションヴィーガンの方にも安心して着ていただくことができます。
ECOVEROを取り扱っている国内ブランドをご紹介
サスティナブルな素材LENZING ECOVERO(レンチング エコヴェロ)は、世界各国の様々なファッションブランドで広く取り扱われています。
国内の人気ファッションブランドからも、LENZING ECOVERO繊維を使った多くのアイテムが発売されています。
環境に配慮された繊維、LENZING ECOVEROを取り扱っている国内のファッションブランドを、いくつかご紹介させていただきます。