【クルエルティーフリー】ハワイ州が全米で6州目の化粧品の動物実験禁止州に
化粧品で化学物質を使う際、安全性の確認のために行われる動物実験。 欧州連合では、世界に先駆け1990年代より化粧品での動物実験に規制運動が始まり、2009年までに段階的に規制。 動物実験を禁止とする意向がアメリカでも高まっています。 カリフォルニア州から始まった化粧品の動物実験禁止は、全米で急速に広まっているのです。
人間にとって害のない成分であることを証明するものですが、その一方で多くの動物が犠牲になってきました。
主にモルモットやウサギ、マウスなどが犠牲になってきた動物実験は、その倫理的な理由から禁止する流れが広がっています。
欧州連合では、世界に先駆け1990年代より化粧品での動物実験に規制運動が始まり、2009年までに段階的に規制が広まり、2013年には化粧品での動物実験が全面的に禁止になりました。
そんな動物実験の禁止にする意向がアメリカでも高まっており、カリフォルニア州から始まった化粧品の動物実験禁止は、全米で急速に広まっています。
ハワイ州で化粧品の動物実験が全面禁止に
2021年4月、ハワイ州は、人道的化粧品法「Humane Cosmetics Act」に同意。2022年1月より、ハワイ州では化粧品の動物実験が全面禁止になりました。
これで、ハワイ州は全米で6州目の動物実験を禁止した州となりました。
これからは動物実験をした化粧品の開発は行われず、これまで発売された商品でも動物実験をしたものは販売中止になるとのこと。
全米に広がる化粧品の動物実験禁止
欧州では既に全面禁止されていますが、アメリカでも段階的に、州ごとに動物実験全面禁止が広がっています。
2018年カリフォルニア州が全米で初めて化粧品の動物実験を禁止になったことを皮切りに、2019年にネバダ州とイリノイ州も後に続きました。
これら3州あわせて、2020年1月から化粧品の動物実験が禁止となっています。
そして、2021年にはバージニア州とメリーランド州が化粧品の動物実験を禁止に。ハワイ州はそれに続いた形になります。
2022年には、ロードアイランド州、ニューヨーク州、オレゴン州、ニュージャージー州も廃止を検討しており、今後更に増えていくことでしょう。
動物実験は不要である
動物実験を行った化粧品法(CFI)の広報責任者であるモニカ・エンゲブレトソンはこう語っています。
「動物を使う以外の試験方法を使うことによって、数多くの動物を苦痛や死から救うことができるのです。そして、動物以外の実験を使うことは、動物を使った実験よりも人にとっての安全性の高さを証明できるものになります。したがって、動物実験を禁止することは、人間の健康にとってより良いもとなります。」
つまり、動物を使わない実験のほうが、より人間にとって信頼性の高いデータになるということですね。
具体的には、培養細胞や人工皮膚モデルを、人工知能による毒性判定などが挙げられます。
人の細胞を使う方法では、動物を使用した実験よりも高い精度で人間にとっての毒性を見極めることが可能です。
そして、過去のデータを使うことで今後の動物実験は不要になるとも述べています。
「企業は最新のテストを自由に利用し、安全な使用の履歴と追加のテストなしで利用できます。そして既存の安全性を裏付ける何千ものデータはそれを証明するのに十分です。人道的化粧品法に同意する化粧品会社が、この問題に関して世界的に一貫した規則をサポートしています。これには900以上の企業が参加しています。」
まとめ
化粧品の安全性を証明するのに動物実験以外の良い方法があるということは、企業が動物実験禁止に同意するのに十分な事実でしょう。
ハワイ州が全米で6州目の化粧品動物実験を禁止した州になりましたが、今後この流れはさらに加速していきそうです。