【イギリス】マクドナルド1,400店舗で「ヴィーガン・ダブルマックプラント」発売
世界最大手のバーガーチェーン、マクドナルドが、イギリスとアイルランドの全店舗でヴィーガン対応のマックプラントの発売を決定。マックプラントの歴史と展望をご紹介します。
今回は2023年の1月4日から、ヴィーガニュアリー※に合わせ、イギリスとアイルランドの約1,400店舗で、前回販売したマックプラントのダブルバージョンを提供すると発表しました。
※Vegan(ヴィーガン)とJanuary(1月)をかけた造語
世界最大手のバーガーチェーン、マクドナルド
言うまでもなく、世界一有名なバーガーチェーン、マクドナルド。
大きな幹線道路沿いや繁華街、どこでも目にする身近なバーガーチェーンとして日常的に利用する方が多くいるでしょう。
日本では、グラコロや月見バーガーをはじめとする、マクドナルドの季節限定の商品や新商品の発売日には、毎年店外まで列が伸びるほどの根強い人気があります。
しかし、昨今はヴィーガンやベジタリアンの方だけでなく、健康志向のシニア世代や環境への危機意識の高い若い世代などをはじめ、世界中で「プラントベース」の需要が高まっています。
そのため、企業は消費者のニーズに合わせ、続々と植物由来を強調した新商品を発売しています。
日本国内でも、競合のモスバーガーがプラントベースの「グリーンバーガー」や、カフェチェーンのドトールまでもが大豆ミートのハンバーガーを発売するなど、身近な飲食店でプラントベースのハンバーガーが食べられるようになりました。
他の競合バーガーチェーンが、続々とプラントベースバーガーやプラントベースのメニューの拡充に乗り出す中、マクドナルドでもアメリカで同様にマックプラントメニューを試験的に展開してきました。
2021年9月、マックプラントの試験販売がスタート
マクドナルドは、代替肉の大手ビヨンドミートと共同で、マックプラント用のプラントベースパティを開発し、菜食主義への関心が高い北欧やヨーロッパ地域を中心に試験販売を行なってきました。
そして2021年9月には、イギリスとアイルランドでヴィーガン対応のマックプラントの試験販売が行われました。
試験販売の結果、消費者から常設を希望する声やパティを増量するダブルのオプションが欲しいと言った声が多く上がり、試験販売は大好評に終わりました。
同年11月、アメリカでもマックプラントの試験販売が開始
2021年、マックプラント試験販売について大きな注目を集めたのは、アメリカでの試験販売でした。
この試験販売は、消費者の反応や調理のオペレーション、販売体制などを確認するためのもので、カルフォルニアやテキサスをはじめとする8つの州でマックプラントが試験的に導入されました。
スウェーデンやデンマークなどでは既にマックプラントの試験販売が行われていましたが、ついに肉食とファストフードの本場であるアメリカでの発売が決まったことは大きなニュースであり、ヴィーガンやベジタリアン業界でも関心を集めた出来事でした。
しかし、プラントベースと言いつつも、通常のバーガーと同じアメリカンチーズを使い、動物性パティの隣で植物性パティを調理するといったことから、ヴィーガンではなく、コンタミネーションを許容する状態での販売に賛否両論の意見が飛び交いました。
アメリカでの試験販売に関する詳細は、以下の記事をご覧ください。
アメリカのマクドナルドでビヨンドミートが登場!ヴィーガン動向を解説
イギリス・アイルランドではヴィーガンとして販売が行われましたが、アメリカではまだその準備が整わなかったようです。
それでも、マクドナルドはニーズの変化や地域に合わせて調査や開発を行い、アメリカでも大きな一歩を踏み出しています。