海外のヴィーガン先進国で反響を呼んだ、テレビコマーシャル4選
ヴィーガニズムや動物の命について考えるきっかけにもなる、ヴィーガン関連のコマーシャルを4つ厳選してご紹介していきます。
3. Vegan Friendly
3つ目にご紹介するのは、非営利団体Vegan Friendlyが作成したイスラエル初のコマーシャルです。
スーパーで買い物をしている男女のカップル。男性が冷凍ラム肉を取ろうとすると、女性がもっと新鮮なものがいいと言います。
そして、肉屋の店員に「新鮮な」ラム肉を注文。すると店員が生きた子羊を渡し、「みじん切りにするか包むか」と尋ねます。
女性が何も言わず子羊を抱きしめると、最後にナレーションが「100 万人以上のイスラエル人が動物との繋がりを持ち、彼らを食べるのをやめました。」と語りかけます。
その中でもコマーシャルは多くの人に届き、イスラエルの人口の 35% (約300万人)が視聴したとされています。
出典:EXCLUSIVE: Isreal’s First Pro-Vegan T.V Advert Reaches 35% Of Population
普段私たち人間が口にしている肉は単なる肉ではなく、生きている動物であるということを表現するコマーシャルは、ヴィーガン関連の広告に多く見られます。
次にご紹介する作品も同じようなメッセージが込められています。
4. Casa de Carne
最後にご紹介するのは、「Casa de Carne」という短編映画。
コマーシャルではないのですが、教育、調査、立法、メディアの注目を通じて、動物の搾取をなくすことを目的とした非営利団体LCAによる映像作品です。
主人公の男性が友人と「食事体験を一周する」レストランで初めて食事をするというストーリー。
主人公がベイビーバックリブ(豚肉の部位)を注文すると、レストランの奥に連れて行かれます。
そして、エプロンとナイフを渡された主人公は豚のいる部屋に閉じ込められます。
主人公と視聴者は、食事体験のプロセスには生きている動物を殺して解体する必要があるという現実を突きつけられます。
私たちが直接目にすることが少ない現実を描き、視聴者が動物性食品を単なる食べ物以上のものとして見るように促し、「共感の輪を広げる」ことを目的としています。
この作品は国際ヴィーガン映画祭で最優秀短編映画を受賞するなど、多くの賞を受賞しています。
出典:Short film Casa de Carne leaves you wanting a kinder world – The Vegan Review
まとめ
ヴィーガン関連のコマーシャルは、商品の広告であったとしても売ることだけを目的とせず、ヴィーガニズムについて考えさせるものが多くなっています。
物心ついた時から肉を食べるのが当たり前だったという人は、その裏で動物の命が犠牲になっているという事実をわすれてしまっているかもしれません。
動物性の食品を消費することが環境に影響を及ぼすということよく知らないという人も多いでしょう。
ヴィーガンではない人に考えるきっかけを与えるようなヴィーガン広告が増えているのは、今世界が直面しているさまざまな問題を鑑みると自然なことなのかもしれません。