ヴィーガンクロマグロがもたらす海のサステイナビリティ

ヴィーガンクロマグロがもたらす海のサステイナビリティ

カリフォルニアの若者3人が、ヴィーガンクロマグロを開発。いったいどんなマグロなのでしょうか?そして、そこから考える、海のサステナビリティとは?

ハッピーキヌア編集部
2022年09月22日
ヴィーガンクロマグロがもたらす海のサステイナビリティ
私たち日本人には、なじみの深いマグロ。

寿司屋の人気メニューでは、不動の1位を誇るほど、老若男女に好まれています。

さらに、海外でも、その需要は高まるばかり。

 

しかし、そのマグロも、過剰漁獲によって、絶滅の危機に瀕していることはご存じでしょうか?

 

今回は、その危機を脱するために開発されたヴィーガンクロマグロと、海のサステナビリティについて、解説します。

 

 

日本人だけでなく、世界で愛されるマグロ

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日本人のみならず、世界中を虜にする、「マグロ」。

酸味と甘みの、絶妙なおいしさと、ヘルシー志向にマッチしたマグロは、年々、そのニーズを高めています。

 

マグロは、回遊魚です。

生きている間ずっと、広い海を泳ぎ回っています。

 

成長スピードも著しく、クロマグロでは、数センチメートルの稚魚から、3メートル以上になるものもあります。

 

日本は、その食文化の背景もあり、世界一のマグロ漁獲国です。

そして、消費量においても世界一です。

 

出典:WWF JAPAN「マグロという生物」

 

 

おいしい→漁獲量増→絶滅危惧種へ。そして現在

今や世界中で愛されるマグロ。

ニーズが高まると同時に、際限のない捕獲による、絶滅の危機に瀕してしまいました。

 

IUCN国際自然保護連合)は、現在、太平洋クロマグロを、「準絶滅危惧種」と位置付けています。

その他、クロマグロ類も、同様の危機にあるとリストアップされています。

 

マグロだけではありません。

スタンフォード大学ニュースの2006年の記事によると、2050年までに、野生の魚介類のすべての種が崩壊するとのことです。

それは、気候変動や、海洋プラスチック、乱獲など、あらゆる海洋ストレスによるものだというのです。

 

しかしながら、その2050年までの間には、世界における食用の魚介類へのニーズは、倍増するだろうとのことです。

 

 

漁獲量の制限と養殖だけでは、個体数は回復しない

2021年、IUCNは、何種類かのマグロ類について、レッドリストのランクを引き下げました。

これは、マグロが、食用として過剰漁獲され続けないために、漁獲量に制限を設けてきた成果です。

 

中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC) という会合が、毎年、開催されています。

この会合では、マグロ類のサステナブルな利用を、長期的に実現することを目的としています。

国や魚種ごとに、漁獲量を定めています。

そして、そのような制限を設けているのは、WCPFCだけではありません。

世界各国で、海域ごと、魚種ごとに、漁獲量を制限しています。

 

また、水産庁では、遊漁船などで行う、一般の方のマグロ釣りにも、制限を設けています。

 

種を存続させる取り組みは、漁獲量制限だけではありません。

養殖によって、食用のマグロの漁獲量を抑える努力もしています。

 

しかし、それだけでは先細りになってしまいます。

上のグラフのように、マグロ食のニーズに応えるためには、漁獲量を減らして、かつ、養殖量を倍増させなくては、圧倒的に供給量が足りません。

 

出典:IUCN 国際自然保護連合

みんなのライフハック @DIME

NHKニュース

水産庁

マグロ養殖.net

スタンフォード大学  Stanford | News

Impact Food

 

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