スシローなど大手も続々参入、魚を代替する「培養魚」とは?詳細について徹底解説

スシローなど大手も続々参入、魚を代替する「培養魚」とは?詳細について徹底解説

水産資源を守るだけではなく、美味しく、安全でヘルシーそして信頼できる培養魚製品。大手寿司チェーンスシローとも提携する培養魚を紹介します。

ハッピーキヌア編集部
2022年12月16日
スシローなど大手も続々参入、魚を代替する「培養魚」とは?詳細について徹底解説
日本は、海に囲まれ水産資源が豊富で、いつでも新鮮な魚介類が楽しめます。

 

しかし、地球温暖化そして乱獲などの影響で、水産資源が劇的に減ってきています。

そのため、養殖そして輸入に頼っており、天然の魚は手に入りづらくなっています。

 

2020年初頭に、培養魚開発スタートアップ企業が、大手寿司チェーンスシローと業務提携しました。

今、世界で注目を浴びている培養魚、スシローなど大手も続々参入手し、魚を代替する培養魚について紹介します。

 

水産資源問題

シーフードに対する世界的な需要は、私たちが世界中に存在する多様な美味しくて栄養価の高いシーフードを楽しんでいるため、急速に成長しています。

世界の水産物の消費量は史上最高であり、特にアジアでは増加し続けています。

 

国連は、世界の人口と消費の増加により、2030年までに2,800万トンの新たな水産物の生産が必要になると予測しています。

しかし、魚介類の世界的な供給は、乱獲、違法漁業、海水温の上昇、およびその他の多くの環境的、社会的、政治的課題により、需要の増加に追いつくことはできません。

 

特に、水産資源減少は、海水温の上昇と需要増加とともに増える乱獲が主な原因と言われています。

しかも、魚介類は、多くの健康上の利点があるにもかかわらず、水銀、マイクロプラスチック、およびその他の汚染物質を体内に蓄積するため、私たちの健康にも負の影響を与える恐れがあります。

 

水産資源の減少を防ぐために、持続可能な解決策として、養殖が増加しています。

しかし、養殖が急速に増加したことにより、餌による水質汚染、生態系の乱れ、抗生物質の使用などが問題視されています。

 

魚は養殖から培養魚へ

出典元:Blue Nalu

近年は世界において、細胞から作られる培養魚の開発が進んでいます。

培養魚は高品質の魚の細胞サンプルを調達する事から始まります。調達されたサンプル細胞の成長に必要な栄養素を与え、増殖させて作られます。

 

培養魚は、自然界で魚が成長するとともに体内に蓄積される、水銀やマイクロプラスチックなどの環境汚染物質の影響を受けません。

しかも、従来のシーフードと同じ味、食感、そして栄養を備えています。

 

水産資源を無駄にすることなく、年間を通して提供することができるため、シーフード安全供給の解決法として注目を浴びています。

 

健全な海は、人間を含むすべての生命体にとって不可欠です。

海は地球の表面の2/3以上を覆い、私たちの食料安全保障と健康にとって極めて重要です。

 

さらに海は、大気中の酸素の半分以上を生成し、温室効果ガスの非常に重要な炭素吸収源。

培養魚の開発は、シーフードを供給するだけではなく、水産資源を守り、地球温暖化を防止にも重要な役割を担っているのです。

 

スタートアップ企業Blue Nalu

出典元:Blue Nalu

BlueNalu(ブルーナル)はカリフォルニア州サンディエゴ市を拠点とした培養魚を開発している会社。

ブルーナルは、海の持続可能性と多様性を守りながら、美味しく、ヘルシーで、安全な培養魚製品開発に力を注ぐスタートアップ企業です。

 

ブルーナル培養魚は、細胞から直接作られ、私たちが好んで食べる部分を作ります。

もちろん同社の培養魚はアメリカFDA (食品医薬品局)が規制する食品製造施設で安全に製造されています。

 

同社の培養魚は乱獲され、養殖が困難なクロマグロのような高級シーフード種を対象としています。

クロマグロは貴重な魚介類であり、種の問題が深刻であるにもかかわらず、風味豊かなため特に寿司ネタとして大人気のため製品に対する需要が高まっています。

そこで、ブルーナルの培養魚クロマグロ製品は、従来のクロマグロ、に代わる持続可能で美味しい代替品を提供します。

 

スシローと提携を結ぶ

大手寿司チェーンスシローを運営する企業、FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC )が、ブルーナルと事業提携を今年1月に発表しました。

両社は、日本でのブルーナルの商業化を加速するために、製品開発とマーケティング、および規制の枠組み内でのサポートで協力する予定です。

 

この契約は、魚介類の消費量が最も多いアジア太平洋地域の多国籍寿司レストラン事業者向けに、クロマグロやその他の寿司グレードの製品の開発に焦点を当てています。

特にクロマグロは、世界の供給量の約80% が日本で消費されているほど日本では人気の魚です

 

F&LCは、魚に捨てる部分はないという日本料理の考えを徹底とした、フードロスへの取り組みを始め、運営する店舗にて、太陽光パネルを導入し、再生可能エネルギーを導入するなどの持続可能に取り組んできている企業。

日本国内だけではなく海外にも店舗を持つF&LCは、水産資源を守ることは、未来のためにとても重要な課題と捉えています。

 

まとめ

乱獲そして環境汚染などによる影響から水産資源が減少しているにもかかわらず、世界の水産物の消費量は増加し続けています。

そんな中で、魚の細胞から作られる培養魚が、水産資源を持続可能な方法で守る新たな解決法として注目を浴びています。

 

地球環境そして水産資源に優しい培養魚は、私たちに新たな食卓を提供してくれるでしょう。

 

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