今話題のESG投資とは?SDGsとの関わり、メリット、ESG経営を行う企業も含めて徹底解説
ESG投資について、その歴史的背景やSDGsとの関連、メリット・デメリットについても徹底的に解説していきます。ESG経営を行うスターバックスやJALの事例についても解説します。
ESG投資のメリット
ここまでESG投資がどういったものであるのかをご紹介してきました。
ESG投資がブームを引き起こしているのは、メリットが大きいと考えられているからです。
ここでは、ESG投資のメリットを2つご紹介します。
リスクが低い
ESG投資をする最大のメリットは、損をするリスクが低いことです。
環境や社会に配慮し、企業統治がしっかりしている企業は、不祥事が起こる可能性が低いと言えます。
また、これからますますSDGsが重視されていく世界で、SDGsと同じ方向性を持つESGは、投資家に安心感を与える材料となります。
こうした低リスクな投資は、長期的投資に向いているとされ、年金の運用など国家規模の投資にはまさにうってつけと言えるでしょう。
社会貢献ができる
ESG投資は、単なるマネーゲームではなく、社会貢献につながるという点も見逃せません。
地域ボランティアなどで社会貢献活動をすることもできますが、時間や場所の制約で取り組めない場合もあると思います。
ESG投資は、お金を準備できれば、投資先の企業を通じて社会貢献をすることができます。
直接的に社会貢献ができなくても、間接的に貢献できるということは大きなメリットでしょう。
ESG投資のデメリット
SDGs全盛ともいわれる、現代の流れに沿った投資手法であるESG投資ですが、デメリットがないわけではありません。
ここでは、ESG投資のデメリットを2つ取り上げます。
短期投資に向かない
ESG投資は、短期投資には向かないと考えられています。短期投資は、その時代のニーズに合致した企業を対象にして、数ヵ月といった期間で行う投資手法です。
ESGには、環境問題など数年~数十年という長期的な目線で取り組むべき課題が含まれています。
したがって、ESG経営にしっかり取り組んでいる企業を選んだとしても、短期投資で儲けられるとは限らないのです。
見せかけの活動へのリスク
また、ESG投資のリスクとして、企業が自社の活動を誇張してアピールしている場合があり、それにより投資判断を誤ってしまうという点が挙げられます。
財務諸表を中心とした従来の投資手法と比較して、ESG投資は企業側が情報を誇張していても見抜くことが難しいことが原因です。
こうした企業による誇張はグリーン・ウォッシュとも呼ばれます。
なお、グリーン・ウォッシュは環境活動に関して誇張する行為のみを指し、違法労働問題などはグリーン・ウォッシュとは呼ばないとする意見もあります。