気候変動が主食作物の栄養価を低下させている?「隠れた飢餓」の危険性を徹底解説

気候変動が主食作物の栄養価を低下させている?「隠れた飢餓」の危険性を徹底解説

大気中の二酸化炭素の濃度が高いと小麦、米、トウモロコシ、大豆などの主要作物の必須栄養素が大幅に減少することが最新の研究で明らかになりました。

ハッピーキヌア編集部
2023年04月04日
気候変動が主食作物の栄養価を低下させている?「隠れた飢餓」の危険性を徹底解説
気候変動は、開発途上国と先進国の人々の食料供給を危険にさらしています。

 

世界人口の76% は、毎日の栄養素のほとんどを植物から得ていますが、気候変動はすでに干ばつや洪水を引き起こし、主食作物生産に被害が生じているため、収穫量が減少する可能性が大です。

 

人間の活動による二酸化炭素濃度の上昇は、米や小麦などの主食作物の栄養価を下げているという研究発表があり、大気中の余分な二酸化炭素が、これらの作物の栄養価を低下させれば、世界で増加する人口を養うことはさらに困難になってしまいます。

 

気候変動が食べ物や健康に深く影響を与える可能性

2017年のハーバード公衆衛生大学院研究で、小麦、トウモロコシ、米、大豆などの食用作物が、2050年に予測されるレベルの二酸化炭素にさらされると、植物は亜鉛10%、鉄分5%、そして、タンパク質8%の含有量を失うことが示唆されました。

 これらの栄養素は、すべて人々の健康に不可欠な栄養素です。

 

亜鉛は、免疫システムを完全に機能させるため、そして、鉄分は血流中の酸素を移動させる、分子であるヘモグロビンの、重要なビルディング ブロックを形成。

たんぱく質は、体を形成する働きだけではなく、ホルモンや酵素、免疫物質などを作り、エネルギー源にもなっている必要な栄養素です。

 

これらの栄養不足による疾患は、出産前後の妊産婦死亡から、子供の脳の発達に関する問題にまで及びます。

すでに発展途上国の人々は、亜鉛、鉄分、タンパク質の欠乏による、深刻な健康被害に直面しています。

 

二酸化炭素は気候変動を引き起こしているだけではない

現在、世界中で20億人以上が栄養不足であり、二酸化炭素排出量の増加により、作物が栄養素を失うと、その数はさらに増える可能性があります

 

気候変動が進行するにつれて、地球は人間や他の動物だけでなく、植物にも影響を与えています。

農業従事者は、気候災害、花粉媒介者の喪失、熱波、鉄砲水、および水の供給の減少によって、作物の栽培が困難になり、どれだけの収穫量になるのか予測不可能な状況となっている現状です。

 

これにより、食料価格の急騰を引き起こし、食料不安と栄養素欠乏症を悪化させる可能性があると、研究者たちは予測しています。

 

なぜ二酸化炭素が植物の栄養素に影響を与えるのか

植物は太陽光を用いて二酸化炭素を吸収し酸素を排出します、光合成と言われる植物の働きです。

二酸化炭素は、植物が生きていくために欠かせません。

 

そのため、二酸化炭素が増えると、植物の成長も進むのではと思うかもしれません。

実際、二酸化炭素増加に伴い、植物によっては生産性を高めることができることもわかっています。

 

しかし小麦、トウモロコシ、米、大豆などのような植物では、より高いレベルの二酸化炭素が植物に拍車をかけ、より多くの炭水化物を生産するようになるため、より栄養価の高い成分の一部を低下させてしまうのです。

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