【イギリス】マクドナルド1,400店舗で「ヴィーガン・ダブルマックプラント」発売
世界最大手のバーガーチェーン、マクドナルドが、イギリスとアイルランドの全店舗でヴィーガン対応のマックプラントの発売を決定。マックプラントの歴史と展望をご紹介します。
2023年からはイギリス、アイルランドの全店舗で発売
植物由来のオリジナル・バーガー「マックプラント」は2021年の試験販売を経て、ついに2023年1月4日から、イギリスとアイルランドの全店舗で、新たに「ダブルマックプラント」を展開する予定であると発表しました。
今回発売される「ダブルマックプラント」は、ビヨンドミートと共同開発したパティを2枚使用し、基本的には同じ構成で提供される予定です。
今回発売されるダブルマックプラントは、2021年9月の試験販売時と同様に、ビヨンド・ミートと共同開発したパティにケチャップ、マスタード、ヴィーガン特製ソース、オニオン、ピクルス、レタス、トマト、乳製品を使わないチーズを加え、ゴマ付きバンズで挟んでいます。
そして、オペレーションに関してマクドナルドは、このバーガーを別のグリルで調理し、植物由来の製品専用の調理器具を使用することを徹底するとしています。
このハンバーガーは、同国のベジタリアン協会によって、ヴィーガンであることが証明されています。
マクドナルドでヴィーガンのハンバーガーが楽しめるなんて、夢のようですね。
マクドナルドのマックプラントプラットフォームの拡大
昨年、マクドナルドはビヨンド・ミートと3年間のパートナーシップを結び、ファーストフードチェーンのマックプラントプラットフォームを共同開発しました。
実は、マクドナルドはマックプラントの発売に先立ち、2019年にカナダのオンタリオ州の一部の店舗でビヨンド・ミートと提携したP.L.T. (Plant, Lettuce, and Tomato) バーガーを期間限定で販売し、プラントベースバーガーのテストを初めて開始していました。
その後、慎重な調査と開発を経て生まれたマックプラントシリーズは、「マックプラントバーガー」と「ダブルマックプラントバーガー」が現在のラインナップです。
しかし今後、植物由来のチキンバーガーやヴィーガンエッグブレックファーストサンドイッチなどの、新しいアイテムが加わっていく可能性があります。
これまで、ビヨンド・ミートとの提携により、スウェーデン、デンマーク、オーストリア、英国、オーストラリア、ポルトガルなどの欧州市場で、マックプラントバーガーを限定的に発売してきたマクドナルド。
最近では、2021年の試験販売の後、オランダのマクドナルドのメニューにマックプラントが常設されるなど、常設に向けた動きも活発になっています。
ところが、アジアなどの国ではまだ発売されておらず、マックプラントバーガーを試験販売した国は少ないため、今後更なる拡大が期待されています。
マクドナルドは、マックプラントのプラットフォームを利用し、これからは特定の市場の需要に応じた商品を開発する計画であると述べています。
マクドナルドはアメリカ国内でも、2021年11月にカリフォルニア州、テキサス州、ルイジアナ州の一部の店舗でマックプラントのテストを行いました。
また、2022年3月にはサンフランシスコのベイエリアとダラス・フォートワース地域の600店舗にテスト市場を拡大しましたが、マクドナルドは全国展開の発表をしないまま、マックプラントの試験販売を終了しました。
アメリカで試験販売されたマックプラントはヴィーガンではなく、コンタミの懸念も拭いきれていなかったため、イギリスとアイルランドのように全店舗での販売に向けての道のりは容易ではないでしょう。
しかし、消費者の不動の人気を得てきたマクドナルドだからこそ、きっと成し遂げられるのではないでしょうか。
アメリカでの常設化、並びにアジア地域での試験販売に期待が膨らみます。