ケンブリッジ大学、200年の歴史を持つメイボールをヴィーガン化、新たな歴史を刻む
ダーウィン・カレッジが、伝統的なイベントであるメイボールにおいて、ヴィーガンメニューの導入を決定。アニマルライツや環境保護に対する意識を高めるとともに、サステナビリティを考慮した新たな伝統の形成を目指す大学の取り組みをご紹介します。
これにより、動物の権利や環境保護に対する意識を高めるとともに、持続可能性を考慮した新たな伝統の形成を目指しています。
持続可能性を考慮し、ヴィーガンメイボールの導入を決定
ダーウィン・カレッジは、1964年7月28日に設立され、ケンブリッジ大学初の大学院専用カレッジであり、男女ともに入学できるようになった最初のカレッジでもあります。
カレッジの名前は、ケンブリッジ大学で最も有名な家系のひとつであるチャールズ・ダーウィンの名前にちなんでいます。
ケンブリッジ大学では、伝統的な学生の祝祭イベントとして、各カレッジごとにメイボールという夕食会が行われています。
メイボールは、主にケンブリッジ大学のカレッジで行われる学年末の舞踏会であり、1830年から続く歴史ある伝統行事です。
ですが、伝統ある豪華なパーティーの伝統料理として、今までは肉や乳製品を中心とした伝統的なメニューが提供されることが一般的でした。
しかし、近年の環境問題や持続可能性に対する意識の高まりを受けて、ダーウィン・カレッジは新たな取り組みを模索することになりました。
そして2023年に初めて、主催者はプラントベースの食べ物だけをゲストに提供することに同意しました。
学生代表の意見を尊重し、環境保護意識の高まりを反映
ケンブリッジ大学の学生組合は、非棄権派の学生代表のうち、約3/4(72%)が4週間の協議プロセスに続いて、賛成票を投じたとし、すべてのヴィーガンメニューを提供することを決定しました。
実は、ケンブリッジ大学のケータリングサービスは、すでに重要な前進を遂げています。
例えば、2016年には、すべてのメニューから牛肉と羊肉を取り除いています。
プラントベースドユニバーシティーズケンブリッジのウィリアム・スミスさんは、今回の決定によりメイボールで提供される全てのメニューから動物性食品を取り除くことで、大学は環境への影響を大幅に減らし、持続可能性へのコミットメントを世界にアピールすることができると期待を述べています。
2023年のダーウィン・メイボールは6月23日に開催される予定です。
200年の歴史で初めてとなるヴィーガン・メイボールに注目が集まります。
まとめ
ケンブリッジ大学のダーウィン・カレッジがヴィーガンメイボールを導入することで、持続可能性を考慮した新たな歴史を形づくりました。
環境問題や持続可能性に対する関心の高まりを背景に、伝統と新しい価値観の融合が求められる時代である昨今。
ダーウィン・カレッジは学生の意見を尊重し、環境に配慮したヴィーガンメニューの導入を決定しました。
これにより、より多様性と包括性を持ったイベントを実現し、動物の権利や環境保護に対する意識を高める大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。
また、他のカレッジや大学でもヴィーガンメイボールの導入を考える動きが広がり、持続可能なヴィーガン並びにプラントベースダイエットの推進が注目されています。
今後も環境に対する意識の高まりや持続可能性への取り組みが進む中、伝統と新しい価値観の調和を図りながら、より持続可能な社会の実現を目指していくことが重要なのかもしれません。
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