ヴィーガン先進国のイギリスですが、イギリスの料理で有名なのは、シェパードパイ、フィッシユアンドチップスやローストビーフなどヴィーガンではないものが圧倒的です。
そしてイギリス王室の遊びでは、伝統的な狐狩りや大鹿などの狩猟など、ヴィーガンとは程遠いもの。
しかし、イギリスは世界最初の動物保護法が作られたほど動物の権利において、最も早い時期で取り組みを始めた国でもあります。
イギリス王室のヴィーガンライフスタイル
たくさんのヨーロッパ諸国では、毛皮を得るための動物飼育農場を違法としていますが、その先駆けを切った国々の一つはイギリスです。イギリス王室でもヴィーガンライフスタイルの意識は顕著に表れています。
最近ではエリザベス女王が毛皮を一掃し、毛皮を用いられている伝統のある儀式用衣装でさえも、フェイクファーのものにすることが明らかになりました。
イギリス王室という伝統を継承しつつ、新たな考えも迎え入れる柔軟な姿勢のイギリス王室のヴィーガンライフスタイル事情を、チャールズ皇太子とウィリアム王子を通して紹介します。
チャールズ皇太子

「何年もの間、私は週に2日は肉や魚を食べていませんし、週に1日は乳製品を食べていません。」
昨年のBBCとの主要インタビューで、チャールズ皇太子は、地球温暖化を少しでも防ぐために、自分が何をできるかについて話しました。
チャールズ皇太子は、生涯にわたっての環境保護論者であり、肉と乳製品の消費を制限しており、バイオ燃料を使用している車を運転しています。
彼が住む王室も、カーボンフットプリントを少しでも減らすために、ソーラパネルを設置、暖房システムもバイオ燃料を使ったボイラーシステムを採用しています。
チャールズ皇太子は普段から環境問題に取り組んでおり、食事も元々ベジタリアン志向であったのですが、農畜産業がもたらす地球温暖化により、改めて地球温暖化防止のために、乳製品やお肉を食べることを控えることにしたとのことです。
1970年代からプラスチック汚染を示唆

プラスチック海洋問題が、たくさんの深刻な問題を起こしていることは周知の事実。しかし、チャールス皇太子は、プラスチックが環境に悪影響を与えることを、50年も前から訴えていたのをご存知でしょうか?
上記にも述べたように、チャールズ皇太子は若い時から環境保護論者でした。使い捨てされるプラスチックが生分解されないことを危惧し、プラスチック汚染について22歳の時から訴えていたのです。
常に自然を愛し自然環境を第一に考えるように、50年間も訴え続け活動してきたチャールズ皇太子は、地球を守ることの大切さを、息子であるウィリアム王子とハリー王子にも教えていました。
チャールズ皇太子の子供達が大きくなった今、チャールズ皇太子は彼自身の慈善団体、The Prince’s Foundation(ザ・プリンス・ファウンデーション)を通して、子供達に自然環境の大切さを教える活動を行なっています。
ウィリアム王子

ウィリアム王子は、ヴィーガンもしくはべジタリアンではありません。しかし亡き母である元ダイアナ妃は、魚は食べるペスカトリアンであったと、11年間ダイアナ妃のシェフを勤めていた元王室シェフが語っています。
ダイアナ妃は家族で過ごす時間をとても大事にしていたので、息子であるウィリアム王子が母親元ダイアナ妃と一緒に、ペスカトリアンの食生活をしていたことは簡単に予想がつきます。
その証拠にウィリアム王子とキャサリン妃の好きな食事は、お寿司そしてベジタリアン料理と言われています。
そしてもう一つ、父であるチャールズ皇太子の影響を受け、地球環境に強い関心を持っており、積極的に地球温暖化防止に取り組んでいます。
アースショット賞

地球温暖化防止の取り組みの一つとしてウィリアム王子は、2020年に、彼自身の慈善団体「アースショット賞」を設立。これは、地球温暖化という最大の危機に直面している問題に取り組むために、革新的なアイディアと技術を持った解決策を迎え入れるプログラムです。
アースショット賞は大気汚染、海洋汚染そして地球温暖化防止などの5部門から受賞者が選ばれ、約1億6000万円が与えられます。アースショット賞は、世界で最も栄誉ある賞とも言われています。
昨年2021年に初めての受賞者達が発表され、今後2030年までに地球環境を回復させるための目的、それぞれの受賞を獲得したプロジェクト、を達成することを試みます。
この授賞式でウィリアム王子夫妻は、次世代のためにこの地球を守ることをしてこなかった、私たちの責任について言及。その結果が今私たちが直面している危機であり、行動に移し変えなければいけないことを改めて述べました。
アースショット賞授賞式に招かれたゲストは、環境に配慮したサステナブルな服を選ぶようにも求められ、出席する際には、温暖化ガス排出削減のために、飛行機を利用しないようにも求められました。
まとめ
伝統を重んじるイギリス王室。しかし、地球温暖化に伴い事情は変わってきています。
イギリス王室メンバーのほとんどが、ヴィーガンもしくはベジタリアンではありませんが、ヴィーガンライフスタイルを少なからず影響を受けているのは確かです。
動物愛護の観点からエリザベス女王は毛皮製品を排除し、地球温暖化防止のための取り組みを、親子共々各自で取り組んでいるチャールズ皇太子とウィリアム王子です。
そして、チャールズ皇太子は週に数回乳製品や動物性タンパク質摂取をやめ、そしてウィリアム王子もベジタリアン食生活を好んでいる様子。
世界では「地球温暖化防止のために牛肉や乳製品を食べることを控える」という運動が広がっているように、私たちも、各自できることからヴィーガンライフスタイルに取り組めれば良いですね。
参考記事:
PRINCE CHARLES GOES MEATLESS 2 DAYS PER WEEK TO FIGHT CLIMATE CHANGE
Royal Foundation
Princess Diana’s chef reveals her clean eating diet
Revealed: Duchess Kate’s favourite foods at home with Prince William and children
Prince Charles: I was considered ‘rather dotty’ for worrying about plastic 50 years ago
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