「パーマカルチャー」とは?気になる用語を徹底解説
パーマカルチャーをご存じですか?聞いたことはあるけれど、詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか。パーマカルチャーは、生活や地域、社会をデザインする手法で、日本をはじめ世界中で実践されています。この記事でご紹介する重要な倫理や原則、具体的な例、国内外の取り組みを読めばパーマカルチャーが何かが分かります!
目次
パーマカルチャーのデザイン手法
パーマカルチャーの3つの倫理と12の原則を見てきましたが、具体的にどのような手法があるのでしょうか。いくつかあるうちの2つをご紹介します。
スパイラルハーブガーデン
スパイラルハーブガーデンは、石をらせん型に積むことで日光の当たる方向や高さの異なる場所をつくることができるので、好む環境の違うハーブでも一緒に植えることができます。
アースオーブン
アースオーブンは、土と砂を盛ってつくるドーム型のオーブンです。古くから世界中で使われており、ピザやパン、キッシュなどの料理を作ることができます。
パーマカルチャーの国内外の事例
現在世界では、アメリカをはじめ、カナダやニュージーランドなど、多くの国々でパーマカルチャーは実践されています。
また、日本でもいくつかの施設でパーマカルチャーを学ぶことができます。アメリカと日本の施設を一つずつご紹介しましょう。
イサカエコビレッジ(アメリカ)
アメリカのニューヨーク州イサカにあるエコビレッジは、約0.7キロ平方メートルの敷地に100の住宅があり、乳幼児から八十代の若者までの家族や独身者、カップル200人以上が住む世界最大の共同住宅コミュニティーの一つです。
健康や食料、エネルギーを確保し、社会的なつながりを豊かにする方法を実際に体験して学んでいます。
パーマカルチャーセンタージャパン(神奈川県)
1996年に神奈川県藤野町(現相模原市)に開設されたこの施設は、各種講座やイベントを行う日本のパーマカルチャーの中心的な存在です。
講座では、パーマカルチャーの哲学や背景などの基本から、エネルギーの理解と利用、
農園づくりや農場のデザインなどの応用まで学べます。また、パーマカルチャーを体験できる出し物や講演会などが催される文化祭も開催しています。
パーマカルチャーはあらゆる分野に応用できる手法
永続性のある農業を通じて人と自然との豊かな関係を築いていくパーマカルチャーは、地球や人への配慮の倫理に基づいたデザイン手法です。
原則に定められている「持続可能性を妨げる行動はしないこと」や「ごみと無駄を出さないこと」などは、今重要な問題になっている環境問題などにも通じています。
一方で、問題解決のための取り組み方や、多様性を尊重するなどの項目は、環境、社会、経済の分野にわたる持続可能な開発目標であるSDGsや人の生き方などにも応用できるものです。
SDGsやサステナブルの取り組みの一環として、また考え方の指針として、パーマカルチャーはこれからますます広まっていくのではないでしょうか。
<参考>