プラントベースの食生活が関節リウマチの症状を改善、食事療法の中でも特に有望な研究結果が明らかに

プラントベースの食生活が関節リウマチの症状を改善、食事療法の中でも特に有望な研究結果が明らかに

関節リウマチの患者さんの症状が、菜食中心の食事療法により軽減されることが、臨床研究によって明らかになりました。詳細について、解説させていただきます。

ハッピーキヌア編集部
2023年05月09日
プラントベースの食生活が関節リウマチの症状を改善、食事療法の中でも特に有望な研究結果が明らかに
関節リウマチは、手足の関節がこわばり、腫れたり痛みがあらわれる病気で、世界人口の約1%の人々が罹患しているとされています。

 

近年、関節リウマチの原因として、遺伝のほか、喫煙や食事などの生活習慣が関係していることが指摘されるようになり、研究が進められてきました。

 

今回行われた研究で、食事をプラントベースに変えることで、リウマチの症状が改善されるということが示唆されました。

 

ハチミツや卵、乳製品を含む一切の動物性食品を摂取しないヴィーガンの食事は、関節リウマチに一体どのような影響を与えるのでしょうか。

その詳細について、皆さんに解説させていただきます。

 

関節リウマチとは

関節リウマチとは、関節(骨と骨のつなぎ目)のクッションになっている髄液が、免疫異常など何らかの原因で炎症を起こした状態のことで、炎症性の自己免疫疾患ともいわれている病気です。

 

高齢者の病気と思われがちですが、実は30~60歳で発症しやすく、日本には推定60~100万人の患者がいるとされています。

日本リウマチ友の会のデータによりますと、人口1000人当たりの発症率は、女性が5.4人、男性が1.1人となっており、やや女性に発症しやすい傾向が見受けられます。

 

関節リウマチに罹患すると、初期症状として、朝起きたときに関節がこわばったり、関節の痛みや腫れなどの症状が出てきます。

 

治療せずに放っておくと、関節が変形してしまうこともあるため、初期の段階で発見し、治療を始めることが大切です。

 

発症原因となるもの

関節リウマチの発症原因として、まず免疫異常が考えられます。

私たちの身体の中にある免疫システムが、何らかの原因により細胞を誤認し、攻撃してしまうのです。

 

免疫異常が起きる原因については、未だに解明されていませんが、遺伝的な要因や細菌への感染、そして喫煙が引き金となって、免疫異常が起こると考えられています。

 

とくに喫煙を続けることで、せっかくの治療薬の効果も薄れるとされているため、注意が必要です。

 

関節リウマチとヴィーガン食についての研究

2022年4月に発表された、米国心臓病学会のニール・バーナード医師の研究報告で「野菜中心のヴィーガン食が、関節リウマチに罹患している人々の痛みを和らげる可能性がある」ということが明らかになりました。

 

この研究は、以前に関節リウマチと診断されたことのある成人44人に対して行われたものです。

まず始めに、44人をを2つのグループに分け、それぞれ16週間にわたり、別々のメニューの食事をしてもらいました。

 

【第1グループ】の食事内容

 

  1. まず始めに4週間継続してヴィーガン食を摂取してもらう。
  2. その後、3週間にわたってリウマチの原因と考えられている食品(ナッツ・小麦・かんきつ類など)を排除したヴィーガン食を摂取してもらう。
  3. 残りの9週間で、個人のリウマチの症状に合わせつつ、排除した食材を戻し、個別メニューのヴィーガン食を摂取してもらいました。

 

【第2グループ】の食事内容

ヴィーガン食ではなく、通常の食事メニューと、偽薬カプセル(サプリメント)を16週間にわたり毎日継続し、摂取してもらう。

 

そして、16週間が経過した後、4週間のウォッシュアウト期間を経て、第1グループと第2グループは、それぞれ反対の食事内容に切り替え、さらに16週間過ごしました。

 

※研究機関からの食事の提供はなかったため、参加者はそれぞれ研究チームの指導を受けながら、各自において食事の準備と購入を行いました。

 

プラントベースの食事がリウマチの痛みを緩和させる

上記の研究の結果、ヴィーガン食の実践期間には、疾患活動性スコア(DAS28)が、4.5から2.5に減少するなど、大幅な改善がみられました。

 

サプリメント摂取期間には、疾患活動性スコア(DAS28)が、3.2から2.9と、わずかながらも減少しました。

 

また、腫れた関節の数については、ヴィーガン食の実践期間には、7.0から3.3に減少しましたが、サプリメント摂取期間には、若干増加してしまったようです。

プラントベース食材に多く含まれる食物繊維が、腸内細菌のバランスを改善し、炎症を抑えてくれるため、関節痛の軽減につながったことも示唆されています。

 

さらに、ヴィーガン食を実践した第1グループの人々の間では、平均約6.5キロの体重の減少も認められたうえ、総コレステロール、LDL コレステロール、HDL コレステロールも大幅に減少するという結果が得られたのです。

 

体重が増加することで、関節に負担がかかるため、関節リウマチを悪化させる原因になります。

 

ダイエット効果も期待できるヴィーガン食は、リウマチの改善効果が期待できる食事法といえるでしょう。

 

動物性食品がリウマチ症状を悪化させる

菜食中心のヴィーガンの食生活を続けることで、関節リウマチ症状の軽減が期待できる一方、食肉や乳製品を含む食事が、リウマチの症状を悪化させるおそれがあるといわれています。

 

関節リウマチは、免疫の異常によって関節や皮膚などに炎症が起きる疾患のため、症状を悪化させないためにも、体内に炎症を起こす食べ物を避ける必要があります。

 

とくに、赤身の肉や白砂糖、清涼飲料水などは、炎症を悪化させる危険因子とされています。

 

体内の炎症を抑え、痛みなどの症状が改善されるよう、緑黄色野菜や果物、キノコ類をバランスよく摂取することが大切なのです。

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