企業の取り組み サステナブルな取り組みを行う意外な企業(自動車業界編)
自動車業界ではサステナビリティ(持続可能性)の取り組みが盛んに行われています。今回は国内の大手5社の事例と注目のエコカーをご紹介します。
各自動車メーカーがエコカーの開発を進めているのは、石油価格の上昇などによる理由がある一方で、サステナブルな(持続可能な)社会に貢献する取り組みの一環でもあります。
今回は、国内の自動車メーカー5社の注目すべきエコカーと、持続可能な社会を目指した「サステナビリティ」や、国連が採択した持続可能な開発目標である「SDGs」を始め、企業の成長に必要な環境・社会へのアプローチ「ESG」などにつながる、車だけでないサステナブルな取り組みの一部をご紹介します。
トヨタ自動車株式会社
トヨタ自動車は、「世界中の人たちが幸せになるモノやサービスを提供すること」「幸せを量産すること」を使命に掲げてサステナビリティ(持続可能性)に取り組んでいます。
環境分野では、「トヨタ環境チャレンジ2050」を打ち出し、2050年の実現を目指しています。その中から2つの項目を見ていきましょう。
- 「ライフサイクルCO2ゼロチャレンジ」
商品の素材が製造されてから廃棄されるまでのライフサイクルでのCO2ゼロを目指しています。
2020年には日本の新型車・モデルチェンジ車の全62車種中46車種(74%)について、前モデルもしくは同車格車と比較して同等以下を実現しました。
- 「新車CO2ゼロチャレンジ」
世界の新車平均CO2排出量の90%削減(2010年比)を目指しています。
2020年の世界の新車平均CO2は、環境性能を向上させたことと、電気エネルギーを使用した電動車のラインアップが拡充したことにより、2010年比で23%減少しました。
さらに、注目すべき2つ取り組みを行っています。
- 「グリーンウェーブプロジェクト」
人と自然が共存できるサステナブルな社会づくりのため、愛知県豊田市に「トヨタの森」を提供。自然共生社会の実現を目指し、人の「食」と生きものとの深いつながりを伝えるなど、生物多様性を身近に感じてもらえるプログラムを実施しています。
- 「TDRS」(Toyota Disaster Recovery Support : トヨタ災害復旧支援)
自然災害時に、車両の貸出しや車中泊避難の支援、災害ボランティアコーディネーターの育成などに取り組んでいます。
2019年の台風19号では、長野県長野市に142名を7日間派遣。がれきや倒木の撤去などのボランティア支援を行いました。