禁止令を覆すことはできるのか?
ヴィーガン協会(TVD)は現在、トルコにおける乳製品を含まないチーズの禁止を無効にするため、農林省に対して法的措置を開始しています。
「私たちは、生産者や消費者の納得を得るには程遠く、不当な根拠に基づいて作られたこれらの不明瞭な禁止令に対して、あらゆる解決策を最大限に活用する決意です」
とTVDは声明を出し、署名活動をはじめとする様々な活動を行なっています。
また、同団体はこの禁止令は生産と貿易を弱体化させるとしています。
「この前例のない禁止令に直面し、すでにこの分野に投資し、生産設備と雇用機会を作り、原材料を備蓄し、製品を輸出してきた植物由来のチーズ製造会社が今罰せられている」
と、同団体は7,000人以上の署名が集まっているChange.orgの嘆願書で主張しています。
トルコは、EU、フランス、南アフリカに続き、植物性食品を禁止する法律を実施することになりました。
ですが、製品の名称の検閲だけでなく、実際に生産を禁止しているのはトルコだけです。
世界でも初めてとなる、強行的な法律の制定を覆すことはできるのでしょうか。
今後ともTVDの活動やトルコ政府の対応に注目が集まります。
ラベルに関する法律
EUは2017年、ヴィーガン食品への乳製品用語の使用を禁止する方向に動きました。
EUだけではなく、ラベル表示について独自の規制を設ける国は増えています。
そして、トルコのヴィーガンチーズに対する規制は、フランスで最近行われた、ステーキ、ベーコン、ソーセージなどのヴィーガン食品に使用されている動物性食品の名称に適用される表示禁止に続くものとなりました。
また、ベルギーも同様のラベルの規制に関する法案を通過させる動向を見せています。
まとめ
今回の記事では、ヴィーガンチーズを禁止するトルコの新しい法律についてご紹介しました。
昔から続く従来の産業と新しい時代のヴィーガン製品が対立するのではなく、消費者の自由な選択に委ね、市場が消費者に合わせて変わっていくことが自然なのかもしれません。
しかし、ヴィーガン製品のニーズが高まっている国ではヴィーガン製品のあり方が見直され、少しずつ規制をかける動きが始まっています。
日本でもこれからヴィーガン製品の需要はさらに高まっていくと考えられ、このような議論が活発になる未来もすぐ近くまで来ているのかもしれません。
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