ヴィーガンタトゥーとは?通常のタトゥーとの違いを徹底解説
ファッションとして、性別問わず取り入れられるようになってきているタトゥー。実は、インクに動物性由来の原料や金属が含まれている可能性があることを知っていますか?今回は『ヴィーガンタトゥー』についてご紹介します。
タトゥーが一般的に受け入れられている海外からの観光客の増加に伴い、温泉やプールなどの施設でも、タトゥーOKの施設が少しずつ増えてきました。
そこで、「いつかタトゥーを入れたい!」「近いうちに入れようと思っている」方にぴったりの、『ヴィーガンタトゥー』について、ご紹介します。
タトゥーインクに金属や動物性の原料が?!
意外かもしれませんが、タトゥーインクの中には、動物由来の成分で作られているものがあります。
それらの非ヴィーガンインクには、骨炭、動物性脂肪からのグリセリン、ひづめからのゼラチン、ラックカイガラムシから抽出されたシェラック(樹脂)が含まれている場合があります。
また、中にはインクの顔料に重金属を含んでいるタトゥーインクもあります。
そのようなインクでタトゥーを入れてしまうと、放射線治療を受ける際などに支障が出てしまうかもしれません。
通常のタトゥーインクとヴィーガンタトゥーインクの決定的な違い
Urban Veganによると、ブラックインクの色は骨炭(動物の骨を800℃以上の温度で蒸し焼きにして、完全に有機物を炭化させて作った多孔質の黒い粒状の炭)を加えることによって増強されており、これは通常のタトゥーインクを非ヴィーガンにする最大の原因であると指摘しています。
その他の成分としては、安定剤として働く動物由来のグリセリン、インクを結合させる(豚や牛の結合組織から作られた)ゼラチンとシェラックなどがあります。
一方でヴィーガンインクは、黒色を出すためにカーボンや草木染めなどに使われるログウッド、植物性のグリセリンに加え、ウィッチヘーゼルやエタノールを使用します。
ヴィーガンタトゥーインクは必ずしも健康的で安全ではない
ヴィーガンインクが他のものより “健康的 “か安全かどうかについては、様々な見解があります。
ヴィーガンインクはより自然であるという主張をしている企業もあり、タトゥーインク業界で人気のある会社の一つのWorld Famous Tattoo Inkは、彼らのヴィーガンインクは免疫に良く、より信頼性が高いという主張をしていますが、これを証明できる情報は今のところありません。
しかし、ヴィーガンインクを使用する可能性が高くなった今、何がヴィーガンインクを特徴づけるのかを知る必要があります。
接触性皮膚炎を引き起こす可能性のあるシェラックは別として、タトゥーインクに関連する健康リスクは、ヴィーガン製品、非ヴィーガン製品の両方の化学物質に関連しています。
欧州委員会共同研究センターの2016年の報告書では、テストにより報告された有害事例の95%において、両方のタイプのインクに含まれる化学成分が主な原因であることが判明しています。
この研究や他の報告書で示された健康リスクは、
・タトゥーインクに発がん性の化学物質が含まれている可能性があること
・インクの粒子が移動してリンパ節に引っかかること
・インクが自己免疫疾患、アレルギー反応、感染症、インク中の磁性物質によるMRIの合併症を引き起こす可能性があること
などです。
タトゥーインクは皮膚の下に注入される異物であり、私たちの体はこのような侵入に対して抵抗する性質があります。
しかし、拒否反応や特定の疾患を患うケースは稀であり、基本的には動物性かどうかというよりも、化学物質と深い関係があります。
まとめ
大切な身体に使うタトゥーインクは安全且つヴィーガンであるものを使いたいですよね。
ヴィーガンであることをアピールしていないスタジオでも、あなたのニーズに応えられる可能性はあります。
私たちは、身体に使われるヴィーガンインクが、どのような成分でできているのかを知る必要があります。
もし、タトゥーを入れる場合は事前にお店やアーティストさんに相談することをおすすめします。