動物福祉に貢献するヴィーガンブランド5選、アニマルウェルフェアについても徹底解説
動物福祉とヴィーガンの関係性を押さえた上で、動物福祉に貢献するヴィーガン企業について紹介します。
近年、ヴィーガニズムや人間による動物への虐待などが注目されるようになり、企業の間でもアニマルウェルフェアへの関心が高まっています。
しかし、アニマルウェルフェアというキーワードは言葉本来が持つ意味とは異なる意味で用いられていることもあり、「アニマルウェルフェアを推奨する企業」だからといって動物の権利を尊重している企業ではないことがあるので、注意が必要です。
この記事では、アニマルウェルフェアの持つ意味に触れながら、動物福祉とヴィーガンの関係性に注目し、動物福祉に貢献するヴィーガン企業についてご紹介します。
目次
動物福祉(アニマルウェルフェア)の認識のギャップ
動物福祉の「福祉」という言葉。社会福祉や労働福祉など、日常で使われることも多い言葉かもしれません。
福祉、つまりウェルフェアとは、「幸せ」という意味です。
動物福祉(アニマルウェルフェア)の意味は「動物の幸福」と言い換えることができます。
しかし、現在日本では「家畜にとって快適な飼育環境を整える畜産業のあり方」という意味でこの言葉が使われていることをご存知でしょうか。
動物福祉(アニマルウェルフェア)と動物の権利(アニマルライツ)の違い
まず、アニマルウェルフェアと同様に使われる言葉、アニマルライツと意味を比較してみましょう。
アニマルライツ:すべて動物が、人間にとっての有用性とは無関係に道徳的価値を持ち、その最も基本的な利益、虐待を受けない権利など、人間の同様の利益と同じように考慮されるべきだとする哲学。
アニマルウェルフェア:①動物の幸福全般のこと。②家畜にとって快適な飼育環境を整える畜産業のあり方。
アニマルライツは人間にとっての「人権」と同じ意味を持つ言葉、哲学として考えられています。
一方で、アニマルウェルフェアは大まかに「動物の幸せ」を指していますが、家畜の飼育環境に配慮した畜産業のあり方というように、動物の幸せと違った意味でも用いられています。
2つ目の動物福祉の意味について、具体的に見ていきましょう。
畜産業のあり方に関する動物福祉とは
「動物福祉」とは「アニマルウェルフェア」を日本語訳した言葉で、家畜にとって快適な飼育環境を整える畜産業のあり方です。
1960年代のイギリスにおいて、家畜を工業製品のように扱うことを批判した『アニマル・マシーン』という本が出版され、大きな反響を呼びました。
現在では、欧米諸国を中心に動物福祉に基づく取り組みが広がっています。
動物福祉で重視される考え方が「5つの自由」です。
すべての家畜に対し、「立つ」「寝る」「手足を伸ばす」といった身体的自由を保障することで、ストレスや苦しみから解放されるように配慮しています。
- 飢えや渇きからの自由
- 不快からの自由
- 痛みや負傷、病気からの自由
- 恐怖や苦痛からの自由
- 動物本来の行動ができる自由
5つの自由が反映された飼育管理下では、家畜の健康を維持しながら生産性を向上させることが可能であり、より安全で質の高い畜産物を提供できるようになると言われています。
このようなメリットから、日本の農林水産省でも動物福祉の普及を目指しています。
ヴィーガニズムとアニマルウェルフェアの関わり
アニマルウェルフェアという言葉には2つの意味があります。
しかし、「畜産業のあり方に関する動物福祉」という考え方は、1つ目の動物の幸福という意味と比べると、違和感を持たれる方も多いのではないでしょうか。
また、ヴィーガニズムの主義とは決定的な矛盾が生じています。
なぜなら、そもそも家畜として扱われること自体がアニマルライツを侵害しており、動物の幸福とは考えられないからです。
ハッピーキヌアでは、アニマルウェルフェアをアニマルライツに基づく「動物の幸せ」という意味で解釈しています。
そういった経緯を踏まえた上で、ヴィーガニズムを実践することは、動物福祉への貢献にも繋がるといえるでしょう。
ヴィーガニズムは、動物を守りたいという観点からヴィーガニズムを実践し始める人も少なくはありません。
人々がヴィーガンを選択する理由について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
また、ヴィーガン対応の製品は動物由来成分を含まないのはもちろん、製造開発の際に動物実験を行わない「クルエルティーフリー」であることも、動物福祉に繋がる重要なポイントです。
ヴィーガンの生活スタイルを通じて、動物たちの命を犠牲にしない選択ができます。
動物福祉に貢献するヴィーガン企業5選
ここからは、動物福祉に貢献するヴィーガン向けの企業を5つ取り上げます。