新しいヴィーガンミルクがカリフォルニアから登場!その驚くべき中身とは?
リアルな牛乳として誕生したヴィーガンミルクが今年の夏に発売されます。リアルな牛乳と言われるその理由、製造背景や想い、さらに、ヴィーガンミルクがサステナブルにもつながる理由を解説いたします。
ヴィーガンミルク開発の道のり
ベターランドフーズの創設者兼CEOであるLizanne Falsetto(リサーネ ファルセット)は、人々にとってより健康的で、環境に優しい、たんぱく質ベースの製品の作成を支援したいと願い、私たちの身近にある「牛乳」に着目しました。
「私は牛乳が大好きです。小さいころからよく飲んでいましたが、畜産の環境に与える影響について考えるようになり、残念ながら、飲むのをやめました。」
とファルセット氏は言います。
皆に愛されている牛乳を、環境に害を与えることなく楽しめる方法を考えた結果、行きついたのがヴィーガンミルク。
ファルセット氏は、食品技術会社であるPerfectDay(パーフェクトデイ)とチームを組み、ヴィーガンミルクを開発をすることになりました。
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パーフェクトデイによって開発されている、菌類を利用して作られるホエイプロテインを、牛乳に含まれるたんぱく質と同一にしたことで、限りなく牛乳に近いヴィーガンミルクが誕生しました。
ファルセット氏はインタビューで、
「私の2人の子供たちは、通常の牛乳よりも好んで飲んでいます。今回のヴィーガンミルク、ヒット商品になる事を確信しています。」
とコメントしています。
「精密発酵」はサステナブル!?
動物由来でないホエイプロテインを作るキーは「精密発酵」ですが、実は、精密発酵は「環境問題の改善」の鍵も握っています。
牛乳、またヴィーガンミルクを飲む場合の、製造工程に注目してみます。
畜産は、食肉や牛乳として人々に消費されるまでに、資源を大量に消費することで有名です。現在では、人為的な温室効果ガス排出量の14%以上を占めています。
【参考】畜産業と環境問題の関係性については、ハッピーキヌアのこちらの記事をご覧ください。
一方、精密発酵では、微生物叢(ヴィーガンミルクの場合は菌類)を操作して、たんぱく質や脂肪など、食品の味を良くする役割を果たす、カスタマイズされた分子を作り出すことができます。
そして、この形態の生産は、牛乳や牛肉のために牛を飼育するよりもはるかに効率的です。
このプロセスは、牛を育てて牛乳を生産するのにかかる数年と比較して、完了するのに数日しかかからず、従来の牛乳に比べ、97%のCO2削減が可能です。
まとめ
今回は、牛乳に近い、ヴィーガンミルクについてご紹介いたしました。
動物から搾取することなく、牛乳を楽しむ事が出来るのは、科学の進歩が著しい、現代が成した離れ業と言えるでしょう。
動物愛護の方、乳糖不耐症の方、様々なヴィーガンミルクをトライしたい方に始め、日頃から牛乳を飲んでいる方にもおすすめです。
今後も、ヴィーガンオプションの拡大に期待が高まります。
【参考】あわせて読みたいヴィーガンミルクについての記事。