BIO HOTEL®(ビオホテル)とは?厳しい基準をクリアした施設もご紹介
「オーガニック製品を提供すること」など、様々な基準を満たす必要があるBIO HOTEL®(ビオホテル)について、国内の認定を受けている3施設と共にご紹介します。
もともとビオホテルのビオとはオーガニックという意味で、オーガニック料理や製品、天然の素材を使うなどの持続可能なサービスを提供する宿泊施設を言います。
環境に配慮し自然と共に休暇を過ごすという考え方は、ヨーロッパを中心に広がりを見せ、今回ご紹介するBIO HOTEL®にも応用されています。
BIO HOTEL®とはどのような施設なのか、そしてBIO HOTEL®の厳しい認証基準をクリアした3施設についてご紹介します。
目次
BIO HOTEL®(ビオホテル)とは
BIO HOTEL®(ビオホテル)とは、食事やコスメ(シャンプー・石けん・スキンケアなど)にすべてオーガニック製品を提供する、BIO HOTELS JAPAN(一般社団法人日本ビオホテル協会:以下BHJ)が認証した施設のことです。
BIO HOTEL®として認証された施設では、タオルやベットリネン類、施設の建材や内装材もできる限り自然素材を使用。再生可能エネルギーの積極的な活用を進めて二酸化炭素の排出量削減にも取り組んでいます。
BHJはビオホテル協会(Die BIO HOTELS)の認定を受けて誕生
BHJは、2013年にビオホテル協会(Die BIO HOTELS)の認証を受けて発足しました。BIO HOTEL®を普及させるほか、「さまざまな空間やサービス、製品の『体験』を通じて、BIOという新しい価値観をカルチャーとして創造する」をミッションとして掲げています。
BHJを認証したビオホテル協会は、2001年にヨーロッパで生まれた組織です。オーガニック品質を追求し、100%天然化粧品などのサービスを提供するエコホテルを運営しています。2022年7月現在、ドイツ、オーストリア、イタリア、スイス、ギリシャ、スロベニアの6か国、約80のホテルが認定を受けています。
BIO HOTEL®の認証制度
BIO HOTEL®は、BHJが設定した食品や製品に関する独自の厳しいガイドラインに適合していなければなりません。どのようなガイドラインが定められているのか、認証制度の内容を詳しく見てみましょう。
※以下、BIO HOTEL JAPAN(BHJ)認証基準より
対象
対象となるのは、ホテル・旅館等の宿泊施設をはじめ、レストラン、カフェ等の飲食店、美容室、エステサロン、住宅、住居、事務所、店舗空間です。
3つの認証基準
認定基準は3つ定められています。
①フード基準(食べ物・飲み物等)
②コスメティック基準(コスメ、せっけん、シャンプー等)
③環境基準(1つ以上の二酸化炭素排出量削減の取り組みを行っていること)
①②は基本的にすべて別途定められたBHJガイドラインに達したものであることが求められます。
ガイドラインの原則
日本のBIOHOTEL®で提供する①フード基準(食べ物・飲み物等)、②コスメティック基準(コスメ、せっけん、シャンプー等)に関するガイドラインは、別途詳細に設定されています。ここでは、ガイドラインの原則の一部を見てみましょう。
- 原料・加工・製造・流通過程がすべて明らかであり、可能な限り情報の公開ができること
- 安全性を第一に、製品本来の機能を十分に発揮した製品であること
- 魅力的なデザイン性を備えていること
- 生態系や環境への負荷に配慮した生産方法でつくられたものであること
- よりよい製品を生活者に届けるために努力をする生産者や製造者・流通者であること
- 次世代に受け継がれていくべき持続性や価値を持った製品や取り組みであること
- 製品の背景や製造者・流通者の理念を含めて、本当によい製品と判断できるもの
- 可能な限りその近郊の(国内生産)のものであること
※日本では手に入らないものや新しくつくり出そうとすることで環境負荷がかかる場合は、海外にまで 範囲を広げ、品質や安全性の高いものを選択します。
このように、食品や製品の安全性だけでなく、生産者や流通者の信頼性にまで及ぶ厳格な価値基準が定められています。
それでは、どのような施設が現在認証されているのでしょうか。次にチェックしていきましょう。
BIO HOTEL®の認証を受けているのは3施設(2022年7月4日現在)
2022年7月4日現在認証を受けているのは、ホテルと住宅、ヘアサロンの3施設です。それぞれ詳しく見ていきます。