H&Mがリサイクル素材の水着を販売!同社のサステナブルな取り組みとは?
スウェーデンのH&M(エイチ・アンド・エム社)から、リサイクル素材を活用した水着を発売するというニュースが入ってきました。
目次
H&M(エイチ・アンド・エム社)のサステナブルな取り組み
H&M(エイチ・アンド・エム社)は日本においてもおしゃれブランドとして人気がありますが、実はサステナブルな取り組みを各種実践している会社としても注目されています。
ファッション業界の中でも、原料調達から生産体制、売り方に至るまで、徹底している同社。
ただおしゃれの最先端を行っているだけでなく、ビジネスモデルとしても見習いたい会社です。
自社製品の回収・リサイクル・再利用の定着
日本でも少しずつ「自社製品の回収」に力を入れるブランドは増えてきましたが、H&M(エイチ・アンド・エム社)はかなり前から実施しています。
自社製品を回収した後は、素材ごとに分類した上で、適切な処理をしたうえでリサイクル素材として再利用されます。
さらに、H&M(エイチ・アンド・エム社)の珍しい取り組みとして、自社製品を中古品として販売するチャネルも持っていることです。
同じくスウェーデンのスタートアップ会社であるSellpy(セルピー社)の大半の株を所有していて、回収した自社製品を中古販売することにも注力しています。
エシカルな消費意識が高まる中で、消費者の「セカンドハンド」への意識が急速に変わってきているなか、Sellpy(セルピー社)はスウェーデンにとどまることなく、販売販路をどんどん広げている最中です。
サステナブルを徹底した原料調達
H&M(エイチ・アンド・エム社)の使っている素材のうち65%はリサイクル素材かオーガニック素材など、サステナブルな方法で作られたものです。
ファッション業界にはびこっていた「安ければ安いだけよい」という原料調達方法を脱して、原料調達の段階から徹底して取り組んでいます。
また2030年までに「100%」サステナブル素材に切り替えるという目標を掲げ、それに向かって新素材の開発や、より環境に配慮した素材作りの研究を進めています。
トランスパレンシー(透明性)を持った生産体制
こだわっているのは素材だけではありません。サステナブルな素材を、どの工場でどのように作っているのかまで徹底して管理しています。
オンラインショップを見ると、自分が買おうとしている商品が「どこの国のどの工場で作られたものか」まで確認できます。
サプライチェーン(原料調達・生産から販売までの一連の流れ)を徹底して自社管理していることの現れです。
トランスペアレンシー(透明性)については、こちらの記事もご覧ください。
オンラインショップ上でもエシカル行動を提案
H&M(エイチ・アンド・エム社)のオンラインショップへ行くと「レディース」「メンズ」「キッズ」などのカテゴリと同列に「サステナブル」というカテゴリが並んでいます。
それだけ同社が、サステナブルであることに注目していることの現れでしょう。内容を確認すると、このような情報が出てきます。
- 自社製品を作るにあたり理念としていること
- 同社の徹底しているサステナブルな原料調達について
- 自然環境保持に向けた取り組みの紹介
- 消費者に対して、自宅でできるエコな取り組み
自社の取り組む事例を紹介するのに加えて、商品を買ってくれる人に対して「エコな取り組み」「エシカル行動」を提案している点が興味深いです。
ただ買ってもらうだけでなく、商品を長く使ってもらうためのアイディアや、エコな洗濯の仕方まで紹介しています。
一昔前のブランドであれば、どんどん買ってほしいからこそこのような提案をすることはなかったのではないでしょうか。
H&M(エイチ・アンド・エム社)が一歩先に行っていることを示す良い例といえるでしょう。