ハチミツはヴィーガン？双方の主張や、一般的な疑問を徹底検証
ヴィーガンがハチミツを避けると聞いて、不思議に思う方もいるかもしれません。「ハチミツは植物性食品ではないの？」「蜂は昆虫だから、ハチミツもヴィーガンに含まれるのでは？」このような疑問点から、ハチミツを避けるヴィーガンの選択について、その背景と意義を検証してみましょう。
より厳密にヴィーガンを実践するとなると、衣食住に関して動物由来の製品を避けるヴィーガンの方もいるでしょう。
そんなヴィーガンの考え方において、よく疑問視されるのが「ハチミツはヴィーガンに含まれるかどうか」ということです。
花や植物の蜜からできているハチミツが、ヴィーガンかどうか議論されるのは何故なのでしょうか？
そこで今回は、ハチミツとヴィーガンにまつわる疑問を検証します。
ハチミツはヴィーガン？それとも…？
ハチミツはヴィーガンにあたるという主張
ハチミツとは、蜂が植物の蜜を集めて生み出されるため、植物性食品だと考える方も多いのではないでしょうか。
また、蜂を動物ではなく昆虫に分類することで、動物性食品ではないとする主張も見受けられます。
このように、ハチミツを「昆虫が生み出す植物由来の食材」と定義するなら、ヴィーガンの食卓でも調味料や甘味料として利用できるでしょう。
特に、ヴィーガンの食生活に柔軟に適応したい方ほど、ハチミツはヴィーガンにあたるという解釈を支持したいのかもしれません。
ヴィーガンがハチミツを避ける理由とは
ハチミツをヴィーガンに含める意見がある一方で、ハチミツを避けるヴィーガンの方も少なくありません。
その理由とは、いったい何なのでしょうか？
1.蜂の生産物を奪っている
そもそもハチミツは、自らの食糧や幼虫への餌とするために蜂が日々生産しているものです。
人間のために作られていないハチミツを採取することは、動物に対する一方的な搾取と考えられます。
つまり、人間は蜂からハチミツという大事な生命線を奪っているわけであり、ヴィーガンの主義に反するといえるでしょう。
2. 蜂を傷つけたり、犠牲にしたりしている
食用にされるハチミツの採取方法も、ヴィーガンがハチミツを避ける理由のひとつ。
ハチミツを大量生産するために、女王蜂の羽を切り取って巣に閉じ込めることもあるそうです。
また、巣からハチミツを取り出す過程では、攻撃してくる蜂が殺されたり、羽をむしられたりします。
人間がハチミツを採取することによって、蜂の巣はすっかり破壊されてしまうといえるでしょう。
さらに蜂の生息地が壊されるだけでなく、農薬使用の影響や、蜜代わりの餌による栄養失調といった問題も発生しています。
ハチミツ採取のプロセスにおいて多くの蜂を犠牲にすればするほど、自然の生態系バランスを崩しかねません。
蜂は植物の受粉を促進すると同時に、農産物の生育を助ける存在でもあります。
このまま蜂が減少し続ければ、将来的な食糧不足の引き金になるかもしれないのです。
蜂と人間、双方がこれからも地球上で生きていくために、ハチミツを避けるヴィーガンの選択は効果的といえるかもしれませんね。
（参照：はちみつはヴィーガンフードではない？| ELLE gourmet [エル・グルメ]）
まとめ
ヴィーガンにとって、ハチミツは避けるべき食材なのか。
この問題については、賛成派と反対派の間で今後も議論が続くかもしれません。
一方で、ヴィーガンがハチミツを避ければ、生産過程で犠牲となる蜂を減らせるというメリットがあります。
蜂からの搾取を止め、保護することにより、蜂を介した生態系の維持に繋がるでしょう。
その結果が、人類の食糧問題に関わる懸念を取り除くカギにもなるのではないでしょうか。
ヴィーガンがハチミツを避ける理由については、こちらの記事でも詳しく説明しています。
また、ハチミツが使えなくても、様々なヴィーガン向けの甘味料があることをご存じでしょうか？
アガペシロップを始めとして、ハチミツの代用品を紹介した記事もぜひ参考にしてみてください。
