更年期のホットフラッシュを92%減少させる?低脂肪で健康的なローファットヴィーガンダイエットを徹底解説
植物性食品を中心に摂取することで健康を促進し、効果的な体重の管理や病気の予防を目的とするローファットヴィーガンダイエットの特徴やメリット、食材の選び方、食事のアイデアや更年期症状との関連性などについて詳しく解説します。
ホットフラッシュを92%減少させるとの研究結果
閉経前後の50歳頃に症状が出ると言われている更年期症状は、女性の約6割が経験すると言われています。
参照:更年期ラボ
更年期症状に悩む方の中には、日常生活に支障が出るほどひどい火照りに悩まされる方も。
今まさに、つらい更年期症状に悩んでいる方もいるかもしれません。
そんな炎症や酸化ストレスが関与するホットフラッシュが、ローファットヴィーガンダイエットを実践している人の場合、減少することが研究で明らかになりました。
ホルモンの破壊を抑制し、重度のホットフラッシュが92%減
ローファットヴィーガンダイエットは、閉経後の女性の重度のホットフラッシュと中程度から重度のホットフラッシュを減らすことができると言う研究は、プロプラントベースの責任ある医療のための医師委員会(the pro plant-based Physicians Committee for Responsible Medicine)によって行われました。
そしてこの新しい研究は、Maturitasジャーナルに掲載されました。
ローファットヴィーガンダイエットを摂取することで、閉経後の女性は、先進糖化最終生成物(AGEs)と呼ばれるホルモンを破壊する食物化合物の摂取量を減らすことができたと仮定しています。
この研究により、重度のホットフラッシュが92%減少し、中程度から重度のホットフラッシュが88%減少することがわかりました。
AGEsとホットフラッシュ医師責任委員会によると、AGEsは「食事から摂取される可能性があり、一般的に植物性食品よりも動物性食品の方がAGEsが多い」とされています。
また、グリルなどの特定の調理法によって、「特に脂肪を多く含む動物性食品で」AGEsが多く生成されると指摘しています。
この研究では、中等度から重度のホットフラッシュを毎日2回以上報告した84人の閉経後女性を対象に、2つのグループに無作為に分けられました。
分けられた2つのグループは、1日半カップの調理済み大豆を含む、ローファットヴィーガンの食事をとるよう求めたグループと、通常の食事を12週間継続するよう求めた対照的なグループがありました。
この2グループを比較するため、対象者それぞれのホットフラッシュの頻度と重症度をモバイルアプリケーションで記録し、約560品目の食品のAGE含有量を記録したデータベースを用いて、食事のAGEsスコアを算出しました。
その結果、食事性AGEsはヴィーガンのグループでは73%減少したのに対し、対照グループでは7%増加しました。
一方、肉類摂取による食事性AGEsの80%は白身肉摂取に由来するものであったという。
同団体は、低脂肪植物性食事による食事性AGEsの減少は、「エネルギー摂取量の変化や体重減少とは無関係にホットフラッシュの頻度の有意な減少と関連していた」と指摘しています。
ローファットヴィーガンダイエットの研究責任者である、「責任ある医療のための医師委員会」の臨床研究ディレクターであるハナ・カフレオヴァ(Hana Kahleova, MD, PhD)氏は、声明で肉を摂取することとホットフラッシュを起こすことのメカニズムについて以下のように述べました。
「肉を食べると、ホルモンを破壊する高度糖化最終生成物の体内循環量が増え、ホットフラッシュの一因となります」
また、「一方、ローファットヴィーガンダイエットはAGEsの摂取を減らし、ホルモンバランスを改善し、ホットフラッシュを大幅に減少させます。」
とローファットヴィーガンダイエットのホットフラッシュへの有効性を述べました。