ネスプレッソが実践するサステナブルな取り組みとは?内容を徹底解説
カプセル式のコーヒーで有名なネスプレッソ社は、とてもサステナブルな企業です。その内容について、詳しく解説していきます。
目次
サステナブルなコーヒーのために
ネスプレッソでは、「AAAサスティナブル・クオリティプログラム」を2003年に開始し、以下の3つの「A」を大切に、環境に優しいサステナブルなコーヒー作りを心がけています。
1.品質(1つめのA)
世界中で生産されるコーヒー豆の中から、上位1~2%の厳選されたものが、ネスプレッソのグラン・クリュコーヒーの原料になります。
また、ネスプレッソのコーヒー農園で生産されたコーヒー豆のおよそ30%が、この厳しい基準をクリアしてグラン・クリュコーヒーの原料となります。
残りのコーヒー豆については、サステナブルコーヒーとして他のバリューチェーンに販売されています。
2.持続(2つめのA)
NPO環境保護団体SAN(サステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク)の定める社会・環境水準(フェアトレード)にのっとり、生産者であるコーヒー農家の方たちの労働水準や環境の向上を心がけています。
この「フェアトレード取引」により、発展途上国の生産者の方たちが経済的に自立ができるよう支援を続けています。
3.生産性(3つめのA)
コーヒー農家の方たちの生産性が向上し、より利益が上がるようにサポートし続けること。
高品質なコーヒー豆の生産者には、市場よりも高額な報酬を保証するなど、結果にコミットするシステムを導入しており、そのことが生産者の保護や、高品質のコーヒー豆の生産につながっています。
ネスプレッソは、上記の3つのプログラムを実践することにより、持続可能で高品質なコーヒーを提供し続けているのです。
リサイクル可能なコーヒーカプセル
ネスプレッソのコーヒーメーカーで使うコーヒーカプセルのパッケージには、無限にリサイクル可能な素材であるアルミが使用されています。
このカプセルに使われているアルミは、持続可能な製造過程で、炭素排出基準を守って生産されたものです。
現在、世界50カ国に10万ヶ所以上、ネスプレッソのカプセル回収地点があり、そこで回収されたパッケージは、飲料の缶や自転車、パソコンの部品などの新しいアルミ製品として生まれ変わります。
また、カプセルの中に入っているコーヒー粉には豊富な窒素が含まれているため、野菜などを育てるたい肥としても再利用されており、リサイクルとリユースで地球環境の保全にも貢献しているのです。
カーボンニュートラル達成のために
「カーボンニュートラル」とは、脱炭素社会という意味で、酸化炭素の排出量をプラス・マイナスゼロにして、大気中の二酸化炭素の全体量を増減させないという取り組みのことです。
ネスプレッソは、事業によって排出する二酸化炭素をプラスマイナスゼロにする「カーボンニュートラル」を2017年に達成しています。
また、2022年末までに、コーヒーやエスプレッソ飲料(カプセルを含む)をすべてカーボン・ニュートラルにすることを、目標に掲げています。
さらに、ネスプレッソは「最終的には全ての事業を100%再生可能なエネルギーでまかなうこと」を目標としています。
カーボンニュートラルについては、ハピキヌのこちらの記事も参考になさってください。
脱炭素って知ってる?内容と身近で取り入れる事ができる実現方法を徹底解説
森林の保全と再生への支援
ネスプレッソは、カーボンニュートラルの一環として、環境団体と連携し、コーヒー農園や周辺の土地などで植樹活動を行っています。
コーヒーの木の周辺に植樹することにより、木陰ができて日よけとなりますし、病害虫などからも守ってくれます。
さらに、樹木の根っこは、豪雨などで土壌が浸食されるなどの自然災害から守ってくれますし、有機物として土壌を肥やし、二酸化炭素も吸収してくれます。
コロンビアやコスタリカなどのコーヒー豆生産国において、引き続き植樹活動を続け、今後は、現在の3倍になるような植樹を目指していくようです。
まとめ
ネスプレッソは、地球や自然環境に配慮しながら、持続可能で高品質なコーヒーを提供し続けています。
また、コーヒー豆の栽培農家の方への技術の提供や農業システムの構築、フェアトレードなどのサステナブルな取り組みを通じ、生産者の方たちがより良い生活を送れるよう、サポートしています。
持続可能な未来への目標達成に向けて、地球環境にも、人にも優しいネスプレッソのようなサステナブルな企業が増えていくことを切に願います。