ヴィーガン推進派のニューヨーク市長、エリックアダムス氏が誕生!今後の動きや注目施策まとめ
多民族国家アメリカの多彩な人種が集まる街、ニューヨーク市に2022年1月、新しい市長が就任します。アフリカ系アメリカ人で、元警察官の肩書きを持つエリック・アダムス氏は、ヴィーガン推進派としても知られています。彼のこれまでの功績や今後の施策についてご紹介します。
元警察官で、現ブルックリン区長のエリック・アダムス氏は、私生活では牛乳や卵を含む動物由来の食品を一切摂取しない「ヴィーガン」の食事を実践されているそうです。
ニューヨーク市で初のヴィーガン市長、エリック・アダムス氏のこれまでの経歴や、市長就任後の施策について、みなさんにご紹介させていただきます。
ニューヨーク市とは
アメリカ合衆国のニューヨーク州に位置するニューヨーク市は、人口800万人を超えるアメリカ合衆国最大の都市です。
東京23区の総人口が971万人であるということと比較してみても、ニューヨーク市がいかに大都市かということがお分かりになると思います。
また、ニューヨーク市は国連本部の所在地でもあり、世界的にみても政治や経済、ライフサイエンスやファッションなど、さまざまな文化の中心地としても知られています。
エリック・アダムス氏の経歴
次期ニューヨーク市長に就任する、エリック・アダムス(Eric Adams)氏は、1960年9月1日生まれの61歳です。
ブルックリンの貧しい家庭の6人兄弟の4番目の息子として生まれ育った彼は、15歳の頃、ある事件で警察官から理不尽な暴行をうけたのがきっかけで、警察の道に進むことを決意しました。
高校卒業後、ブルックリン地方の検事局で事務員や整備士などの仕事をしながら大学に通い、マリストカレッジでは行政学を学び、修士号を取得しました。
1984年にニューヨーク市警察アカデミーを卒業した後は、実に22年もの間、ニューヨーク市警察の警察官として勤務し、警部まで務めました。
その後、2006年にニューヨーク州上院議員に当選し、2013年には有色人種として初めてのブルックリン区長に選出され、現在もブルックリン区長を務めています。
ヴィーガンになったきっかけ
今から5年前の2016年、2型糖尿病にかかってしまったエリック・アダムス氏は、左目の視力を失ったうえ、手足の神経障害にも悩まされました。
しかし、これまでの食生活から、植物ベースのヴィーガン食事療法に切り替えたところ、わずか3ヶ月あまりで2型糖尿病を克服することができたそうです。
この時の経験をもとに、食事の内容と慢性疾患の関係性について言及し、菜食料理のレシピ本を出版するなど、植物ベースの食生活の普及と推進に向けての活動を積極的に行っています。