地球にとってサメは木よりも重要?サメについて知っておくべき正しい知識を詳しく解説
凶暴な魚のイメージが強いサメ。実は、地球環境を守るキーマンなのです。それはいったいなぜなのか?徹底解説します。
映画などの印象が強い方は、「怖い」イメージをお持ちでしょうか。
今回は、サメが、木よりも、環境に大きな影響を与える存在かもしれない、いくつかの根拠を解説します。
サメについても、環境についても、新しい視点で考え直すきっかけになれたら幸いです。
サメとはどんな生物なのか
鋭い目つきに、大きな口。
ギザギザと尖った歯で、荒々しく、獲物に食らいつく。
そんなイメージを抱く方も多いサメは、実は、めったに人を襲うことはありません。
サメに襲われて命を落とす方は、年間10人程度。
そして、人を襲う可能性があるのは、数種類だけです。
サメとはどんな魚?
サメは、世界の海の、あらゆるところに分布しています。
なめらかな流線型の体に、大きなヒレが特徴的です。
そして、なんとサメは、「軟骨魚類」といい、ヒトでいう、耳や鼻のような軟骨で、全身の骨格が作られています。
「サメ肌」と言われる皮膚は、頭側から尾のほうに向かって触ると滑らかで、逆方向に撫でると、ザラザラしています。
流線型のからだと同様、水の抵抗を極力抑えるためと言われています。
サメは、水中では人より視力が良く、そして、非常に優れた嗅覚を持っています。
特に動物の血や皮膚など、たんぱく質の臭いに敏感で、何キロメートルも離れた血の匂いも嗅ぎつけると言われています。
そして、サメの特徴の1つである鋭い歯。
どのサメも、 歯が抜けても抜けてもすぐに次の歯が生えてきます。
サメの歯は、内側から外側に向かってゆっくりと動いています。
そして、ベルトコンベヤーのように、古い歯をどんどん押し出していく構造です。
サメには様々な種類がいる
サメのうち、最大のものは、ジンベエザメです。
体長は、12メートル以上のものも、確認されています。
そして、最小のものは、コビトザメの仲間で、その体長は、なんと、22センチメートルしかありません。
サメの仲間は、ほとんどが肉食です。
ジンベエザメのように、プランクトンを食べるものもいれば、マグロなどの大型魚を捕食するものもいます。
このように、種類も、大きさも、生態も異なるサメは、世界に500種類以上いるとされています。
そして、なんと、太古の昔から、海にいることをご存じですか?
1億年以上も前から、その姿かたちを変えず、今に至っているそうです。
出典:PetPedia
Marine Diving Web(マリンダイビングウェブ)
サメの一生
サメの寿命は、おおよそ長く、数十年ほど生きる種が多いです。
なかでも、ニシオンデンザメの寿命は400年程とされています。
つまり、いま生存しているニシオンデンザメのなかには、江戸時代初期から生きている個体もある、ということです。
また、繁殖にも、さまざまな形があります。
- 卵生(卵を産む)・・・ネコザメ、トラザメ、一部のテンジクザメなど
- 卵胎生(卵を母親の胎内で孵化させてから産む)・・・ネズミザメ目、オオテンジクザメなど
- 胎生(仔を産んだ後、胎盤とへその緒を通じて栄養を供給する)・・・メジロザメ、シュモクザメなど
哺乳類のように、完全胎生の種類もいることに、驚きますね。
出典:PetPedia