地球にとってサメは木よりも重要?サメについて知っておくべき正しい知識を詳しく解説
凶暴な魚のイメージが強いサメ。実は、地球環境を守るキーマンなのです。それはいったいなぜなのか?徹底解説します。
サメが減ると、どうなるのか?
これまでのことから、サメがいなくなると、どうなってしまうのかを、考えてみましょう。
第四次消費者、つまり、海の食物連鎖の頂点にいるサメがいなくなり、大型魚が増えます。
大型魚は、第三次消費者です。
小型の魚や、イカ、タコなどの、第二次消費者を捕食しますから、第二次消費者の生物が、激減します。
すると、第一次消費者が激増し・・・と言いたいところですが、そうはいきません。
第二次消費者が減ると、第一次消費者の、稚魚や、エビなどの幼生であるゾエアが生まれません。
海のなかは、藻類でいっぱいになります。
海中に日光が届きにくくなり、植物プランクトンや、海藻類すら成長しにくくなります。
そして、ついには、大型魚の食べ物がなくなります。
参考:日本海事広報協会
サメは、海洋環境を守る、大切な役割を持っている
このように、頂点捕食者は、脅威の対象であるとともに、海の秩序を守る、重要な役割を果たしています。
また、マグロやサメをはじめ、大型の魚は、体内に、約10~15%のCO2をため込んでいます。
それは、クジラのような、大型哺乳類になると、生涯で33トンにもなるといいます。
そして、こういった、食物連鎖の上位に当たる魚たちは、自然死すると、海底に沈んでいきます。
そして、ゆっくりと朽ち、バクテリアや、深海の生物たちの食料になっていきます。
このときに、体内にため込んでいたCO2は、海上に出ることはありません。
しかし、釣りや漁などで捕獲された魚は、死後、蓄えられていたCO2の一部を、大気中に放出することになります。
1頭だけ、1匹だけ、というわけにはいかないのが、漁であり、釣りです。
漁獲量が増えれば増えるほど、海中で処理されていた二酸化炭素は、大気中に放出されてしまいます。
こういったことからも、サメは、海の中の環境においても、人間の住む地上においても、非常に重要な役割を持っています。
参考:LIVEKINDLY