日本古来の食事はヴィーガン?精進料理とヴィーガンの違い

日本古来の食事はヴィーガン?精進料理とヴィーガンの違い

日本の伝統的な食事はヴィーガン?精進料理とヴィーガンの違いを、歴史的背景から徹底比較。今後のヴィーガンレシピのヒントになるかもしれません。

ハッピーキヌア編集部
2020年10月26日
日本古来の食事はヴィーガン?精進料理とヴィーガンの違い
19世紀の英国で生まれたヴィーガンという概念は、その後欧米を中心としてじわじわと広がり、現在では世界中に広まっています。

一方、日本では、精進料理という菜食中心の食文化が発達した、歴史が存在しています。

 

ヴィーガンの流行が伝わりつつある現代の日本ですが、古来の日本ではどのような食生活が送られていたのでしょうか。

日本古来の食について振り返り、精進料理とヴィーガン の共通点や違いについても考えてみたいと思います。

 

日本古来の食事はヴィーガン?

「日本古来」をどこまで遡るか、という問題があるのですが、実に1万年以上にわたって続いた縄文時代にまで遡って、考えてみたいと思います。

 

縄文時代

縄文時代では、大陸からの稲作文化は日本列島には伝わっていませんでした。

この時代では、一部、栗などを栽培していた可能性があるとされていますが、基本的には、狩猟採取の生活を送っていたと考えられています。

気候は温暖で、海岸線は今よりも内陸に食い込むような形になっていて、陸ではどんぐりような木の実、海や海岸線では魚や貝類が豊富に採れたようです。

土器文化が発達し、火を使い煮炊きする調理技術があったため、木の実のアク抜きなども行なっていたようです。加熱処理による食料の保存もしていた可能性があります。

 

これは少し意外なのですが、縄文人は虫歯が多かったようです。見つかった縄文人の歯からは8パーセント以上の虫歯が見つかり、これは世界的にも高い虫歯率なのだそう。

甘みの多い、木の実を好んで食べていたためかもしれません。甘いものが好きなのは、昔の人も今の人も変わらないみたいですね。

 

稲作や栽培技術が発達していなかった縄文の時代では、人間が生き残るためには、獲れるものを食べていく必要がありました。

そのため、縄文時代の日本人は、ヴィーガンやベジタリアンではありませんでした。

 

平安時代

平安時代はまだ、農業がそこまで発展していなかったため、食事の際にお米があるだけでそれだけで御馳走でした。

しかも、それは貴族だけに限った話であり、庶民の主食は麦類や粟、キビなどの雑穀のおかゆでした。

主食である雑穀に大豆や黒豆などの豆類、山芋やクワイなどの芋類を混ぜてお粥にすることもあったようです。

ただ、縄文時代と比べると、狩猟に頼り切る必要はなくなり、植物性のもの中心となっています。

 

主菜として一般的なのは魚でした。それも沿海のイワシや川魚のあゆなどが中心で、貝類なども食事に取り入れられていました。

また、主菜は魚だけではなく、ときには肉も食べられていました。山鳥や鳩、キジや雀などの鳥や、熊や猪、鹿、タヌキ、キツネやアザラシなどの動物の肉も食べていたようです。

 

また、貴族の間では乳製品も食べていたという記録があります。チーズのような、蘇、という牛や山羊の乳を煮詰めていた物を食べていたのだそうです。

魚や肉、ときには乳製品を食べていた平安時代の食事は、ヴィーガンではありませんでした。

ただ、庶民の食事に関しては、一部でヴィーガンであったと考えられます。

 

精進料理とは

それでは、本題の精進料理についてです。

精進料理とは、仏教で「五戒」や「沙弥の十戒」と呼ばれる、在家の信者や僧が守らなければならない戒律に従って調理された料理のことです。

鎌倉時代以降に日本に伝わった、禅宗とともに発達した食文化です。

 

不殺生の戒めに従う意味で、肉は禁忌とされています。

また、不邪婬(不道徳な性行為を禁ずる)の戒めを守るために、ニラやニンニク、玉ねぎやねぎやらっきょう、などの匂いが強い食物も禁忌とされる場合があります。

匂いが強い食物を避ける意味は、匂いが修行の妨げになるから、人に迷惑をかけるから、といった意味もあります。

匂いの強い食材は、東洋世界の食事では、しばしば五葷(ごくん)として避けられる傾向があります。

五葷に関しては、以下の記事も是非参考にしてください。

オリエンタルヴィーガンとは?野菜の中でも「五葷」を避ける理由

 

また、精進料理では肉やニンニクなどを避ける、というだけではなく、植物性の食品を火を通して調理するという特徴があります。

これは、そもそもの日本料理の文化に、サラダのように生のままで野菜類を食べる習慣が、そもそもなかったということがあります。

それに加え、精進料理でよく用いられる、山菜などのアク抜きが必要な料理では、加熱による下処理が重要な要素だった、ということに由来します。

 

精進料理で中心となるタンパク源は大豆、および大豆の加工品です。

大豆も下処理によって、様々な形に姿を変える食品の代表格ですね。

精進料理からは、たくさんの大豆の加工品が生まれました。

豆豉(とうち)や味噌、豆乳や湯葉、豆腐や油揚げ、納豆など、現在の日本料理には欠かせない、多くの大豆食品が、精進料理から生み出されたのです。

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