イタリアから始まったスローフード運動とは?スローフードの特徴やヴィーガニズムとの関係性を解説

イタリアから始まったスローフード運動とは?スローフードの特徴やヴィーガニズムとの関係性を解説

イタリアから始まったスローフードムーブメント。土地に根付いた食文化を守り、食事を楽しみ、そして環境に寄り添った食生活を奨励する社会運動。食の関心を高めてくれるスローフードムーブメントとは何なのかを解説します。

ハッピーキヌア編集部
2023年05月07日
イタリアから始まったスローフード運動とは?スローフードの特徴やヴィーガニズムとの関係性を解説
1986年にイタリアで始まったスローフード、名前は聞いたことがある方も多いと思います。

 

地元の食文化や伝統の消失を防ぎ、ファーストフードの台頭に対抗し、私たちの食べ物の選択がどのように、環境や周りに影響するかについての、食の関心の低下と闘うために設立されました。

 

スローフードの特徴やヴィーガニズムとの関係性を解説していきます。

 

スローフードの始まり

Slow Food(スローフード運動)は、1986年にイタリアで始まりました。

30年以上経った現在、スローフード運動は、日本を含め160カ国以上が参加する国際的運動に成長しました。

 

スローフードが始まったきっかけは、大手ファーストフードチェーンマクドナルドが、イタリアで最初のお店を、ローマのスペイン階段の近くに開店する予定だったことに対する抗議運動です。

 

私たちはファーストフードを望んでいません、私たちはスローフードを望んでいます、というメッセージを掲げ抗議活動をしました。

残念ながら、この抗議活動ではマクドナルドを締め出すことはできませんでしたが、彼らは食についての考え方に声を上げ、スローフード運動が生まれました。

 

最初の抗議行動から3年後の1989年、抗議運動のリーダー、ペトリーニ氏と15か国の代表者がパリで集まり、スロー フード宣言に署名し、それ以降、世界各地にスローフード運動は広まっていきます。

 

スローフードのアプローチ

世界中のファーストフード産業の成長や、その他のフードシステムの変化への抗議として始まったスローフード運動。

食への関わり方が変わってきていることに、危機を覚えた人たちが共感して始まりました。

 

ファーストフードは確かに便利ですが、地元の食文化と伝統を脅かす脅威の存在でもあります。

私たちが食べる食べ物、それがどこから来て、どのように作られ、私たちの食べ物の選択が世界にどのように影響するかについて、食への関心を失わないためにスローフード運動は活動しています。

 

スローフードへのアプローチは

 

  • GOOD(おいしい)、五感を満たす新鮮で風味豊かな季節の食事は、地元の文化の一部です
  • CLEAN(きれい)、環境、動物福祉、人間の健康に害を及ぼさないクリーンな食品の生産と消費
  • FAIR(ただしい)、 公正な条件と生産者への支払い、消費者への手頃な価格

 

スローフードは、食は文化、政治、農業、環境など、生活のさまざまな側面と結びついていると考えています。

食品の選択を通じて、私たちは食品の栽培、生産、流通に集合的に影響を与えることができ、結果として世界を変えることができます。

 

認識の変化

近年、私たちは不健康な食事の影響について、これまで以上に意識するようになっています。

また、より倫理的な食事方法への移行も見られます。

 

菜食主義、完全菜食主義、スローフード運動は、気候変動が地球への影響を最小限に抑える方法を模索しているため、勢いを増しています。

 

認識の変化の一部は、COVID-19パンデミックに起因する可能性があります。

レストランが閉店し、人々が家に閉じこもるようになったとき、健康的で持続可能な食事を調理する時間があることに気付きました。

 

健康的な家庭料理に慣れると、加工食品に戻るのは難しいと感じる人が増えています。

 

ヴィーガニズムとの関係性

スローフド運動は、菜食主義や完全菜食主義の考えを、奨励しているわけではありません。

欧米では、価格や品質の面だけでなく、 食品の安全性や環境問題などに対する意識が高まってきています。

 

そのため、ヴィーガニズムの一環でもある環境保護やエシカルを意識し、フェアトレード、動物愛護、そしてスローフードなどの食に対する価値基準が、新たに注目を浴びています。

 

地産地消のホールフード、心と体の健康を考えた料理、食べて心も体も喜ぶ食事が中心となることが、スローフードとヴィーガニズム共通の考え方と言えるのではないのでしょうか。

 

ファーストフードもスローフードに?

植物性食品、そしてスローフード運動に対する需要の高まりは、必然的にファーストフードのメニューに影響を与えています。

 

欧米では、ほとんどの大手ファーストフードチェーンで、ベジバーガーを注文できるようになりました。

しかも、ほとんどのレストランは、カロリーと成分の情報を公開しており、消費者に自分の体に何を入れているかについての情報を提供しています。

 

現在、スペイン、フランス、ポルトガルなどの都市では、炭素排出を削減するために、地元で調達された新鮮な食材を使用して作られた、ファーストフードを提供するレストランもあります。

 

まとめ

スローフード運動は、地元の郷土料理を地元の食材で作る、地域や伝統食文化を守り、環境保護のためにサステイナブルな生産や消費を守り、地域における食の多様性を守るために、食品生産者とともに行動しています。

 

他にも、世界で問題となっている食品ロスや土地収奪にも取り組んでおり、食に関連する私たちが直面している問題全般に取り組んでいます。

 

私たちが口にする食材の全ては、誰かの手によって支えられていることを忘れずに感謝をし、おいしくて、きれいで、ただしい食材を自未来へ繋げられるように活動している運動それがスローフード運動です。

 

Slow Food Nippon 公式サイトはこちらから。

 

参考記事

スローフードの意味を正しく知ってる?日本でも実践できる食の運動に参加しよう!

Food Ethics: Vegetarianism, Veganism and Slow Food

 

あわせて読みたい

国際的な影響力を持つヴィーガン活動家、エド・ウィンタースの論理的ヴィーガニズム

人気のヴィーガンレザーMatt and Natが最安最速のお届けで買える公式ページはこちら

初回最大15%オフになるiHerbリンクはこちら

Amazonで買えるおすすめヴィーガン商品はこちら

楽天で買えるおすすめヴィーガン商品はこちら

おすすめヴィーガンレザー商品はこちら ソイミート7種の実食レビュー記事はこちら

LINE

Facebook