企業の取り組み サステナブルな取り組みを行う意外な企業(自動車業界編)
自動車業界ではサステナビリティ(持続可能性)の取り組みが盛んに行われています。今回は国内の大手5社の事例と注目のエコカーをご紹介します。
日産自動車株式会社
日産自動車は、製品や技術を通じて人々の生活を豊かにし、移動手段におけるイノベーションを実現することで、地域環境と社会に貢献することをサステナビリティ戦略に掲げています。
環境課題については、「人とクルマと自然の共生」を理念として、「ニッサン・グリーンプログラム(NGP)」を行動計画として立てています。その中の2つの項目を見ていきましょう。
- 「新車からのCO2排出の削減」
2050年までに新車からのCO2排出を40%削減することに取り組んでいます。
2020年度は、新車からのCO2排出の削減を37.4%達成しました。(2000年比:日本、米国、欧州、中国)
- 「EVの販売をリードする」
環境に優しい車EVの時代をリードする会社として、これからも生産・販売を推進していきます。
2010年にはいち早く量産EVである「日産リーフ」を販売。世界で50万台以上の販売実績を誇っています。
また、地域社会への貢献としての取り組みも行っています。
- 「森林の再生(インドネシア)」
環境NGOコンサベーション・インターナショナル(CI:Conservation International)と共に、インドネシア共和国バリ島のアグン山周辺で、森林を再生する活動を2017年に開始。行政や地域コミュニティの住民と連携して保全活動を行うとともに、地域住民の収入源の拡大に取り組んでいます。
- 「地域の子どもたちの安全を守る『ハローセーフティーキャンペーン』(日本)」
交通安全を啓発するため、1987年より従業員募金を実施しています。会社の寄付金を加えた額を、地域の交通安全協会や自治体などを通じて、主に各事業所近隣の児童に対し交通事故防止に役立つ物品を寄贈しています。
※参照:「サステナビリティレポート 2021|サステナビリティ|日産自動車企業情報サイト」
株式会社SUBARU
SUBARUは環境・社会課題の変化に対応した取り組みを推進し、「安心と愉しさ」を実現すべく、安全性・耐久性・走破性などの機能面を進化させることで、「笑顔をつくる社会」を目指しています。
また、「大地と空と自然」が広がる地球環境を大切に守るため、地球環境保護の取り組みを行っています。
- 「2050年に新車の走行時におけるCO2排出量の平均を2010年比で90%以上削減」
中期目標として、2030年までに全世界販売台数の40%以上をEVとハイブリッド車にすることや、2030年代前半には生産・販売するすべてのSUBARU車に電力利用技術を搭載することを定めています。
- 「EVとハイブリッド車で、電動比率を高めていく」
トヨタ自動車と共同開発した世界で展開するEV第1弾として、SUVモデル「SOLTERRA(ソルテラ)」を2022年半ばから日本をはじめ、米国・カナダ、欧州、中国などの市場に投入販売します。
また、広く社会から信頼・共感され、最高の安心を感じてもらえる企業を目指すための活動も行っています。
- 「飛沫感染対策車両の寄贈」
新型コロナウイルス感染者の搬送用車両を開発し、工場のある群馬県の災害拠点病院に指定されている太田記念病院へ寄贈しました。
輸送用車両「フォレスター」の運転席と後部座席を透明の特殊フィルムで仕切り、常時運転席側を加圧することで後部座席の感染者からの感染を防止できる仕組みです。
- 「安全性能を向上」
車にドライバーの運転操作を支援する、先進運転システム(ADAS)の「アイサイト」を搭載。カメラ映像を高精度に立体化し、距離や速度、位置を特定して事故の予防に役立てています。
「アイサイト」を搭載している車で、過去5年に初度登録されたSUBARU車が関連する死亡交通事故は2019年で3件※1でした。
※1公益財団法人交通事故総合分析センターのデータをもとにSUBARUが独自に算出。