【フランス】リアルすぎるヴィーガンハム、ヴィーガンポークブランドLa Vieの新商品
ヴィーガンベーコンの人気商品でも知られるフランスのスタートアップ、La Vieからプラントベースのヴィーガンハムが登場!4年に及ぶ研究開発の成果により、味わい、香り、食感が本物のハムに匹敵するとされるクオリティを持つ、ヴィーガンハムをご紹介します。
同社は、2023年9月にパリで開催されたイベントで新製品をお披露目。
新商品のハムは、味わい、香り、食感が本物のハムに匹敵するとされ、4年にわたる同社の研究開発の成果が集結されています。
また、このヴィーガンハムはスライサーで薄切りにすることができ、豚肉のハムと同じように使えます。
このヴィーガンハムは現在、フランスで販売されていますが、2024年初めにはイギリスでも販売予定です。
今すぐに食べてみたくなる、La Vieのヴィーガンハムをご紹介します。
ヴィーガンハムの魅力
フランスにおけるポピュラーな食材
ハムはフランスで非常に人気があり、ジャンボンブールと呼ばれるハムとバターのバゲットやクロックムッシュというハムとチーズのホットサンドイッチなどの伝統的な料理にも使われます。
そのような日常的にハムを食べるフランスにおいて、La Vieは、この新製品がフランス中のヴィーガン、ベジタリアン、フレキシタリアンのコミュニティにとって重要な代替品になると期待しています。
豚肉との違い
植物由来であるという他に、気になる従来のハムとの大きな違いは、ヴィーガンハムが亜硝酸塩を含まないこと。
亜硝酸塩は豚肉製品の保存に使われる物質で、発がん性リスクが高まる可能性があると言われています。
ヴィーガンハムはそのような危険性のある化学物質を含まないため、より健康的で、安全であると言えるでしょう。
動物福祉への貢献
世界中で毎年10億頭以上の豚が食肉として屠殺されています。
加工されたあらゆる種類のハムも、元を辿ると屠殺された豚から作られています。
つまり、ヴィーガンハムを選ぶことは、工業型畜産業への負の貢献を減らす一歩と言えます。
「母豚」は、出産後6週間の間、小さなケージで飼われることが一般的ですが、子豚は生まれてから母親から離れた小さなエリアで育ち、母親とのコミュニケーションはほとんどありません。
また、子豚同士の攻撃を防ぐための対策として、子豚は尻尾を切断され、麻酔なしで歯を切られることもあります。
そして、最終的に豚の大半は屠殺の際、高濃度の炭酸ガスを使用して屠殺されます。
これにより、豚は内部から酸に焼かれるような状態になり、専門家はこの時の豚は「内側から燃える」ような苦痛を感じていると指摘しています。
「動物の命に感謝して、命をいただいているから」と思っていても、その命の重さと苦痛を本当に知り、感謝するのであれば、ヴィーガンハムの選択をしない理由は見つかりません。
フランスの法令による、新しい名称の模索への課題
フランス政府も最近、プラントベース製品に「肉」の名前を使用することを規制する法案を発表しました
これにより、La vieのようなブランドはステーキ、スペアリブ、ハム、肉屋といった言葉を商品名に使えなくなるでしょう。
フランスのマルク・フェスノー農相は、「この新しい法律は、食肉製品の名前を持たない食品に、誤解を招くような表現を使用することに終止符を打つためのものです。これは、消費者と生産者の正当な期待に応える透明性と誠実さの問題です。」と声明を発表しています。
この法律が、今後ヴィーガンブランドにどのような影響を及ぼすのか、また、ヴィーガンハムはどのようにその名前を変え、人々に認知されていくのかも気になるところです。
まとめ
日本でも様々な料理に使われ、多くの人々に親しまれている、ハム。
大豆ミートやヴィーガンチーズは、以前に比べて店頭で購入しやすくなりましたが、ヴィーガンハムはまだあまり見かけることがありません。
ですが、植物性の豚肉のみならず、代替製品への注目度と人気は年々高くなっています。
また、2020年の報告書によれば、2023年内までにこの市場は105億米ドルを超えると予測され、そのビジネス規模もニーズと共に拡大傾向にあります。
きっと近い未来、日本でも多種多様なヴィーガン製品が購入できるようになるかもしれません。