【中東】最先端のフードテックを牽引するイスラエルのヴィーガン事情を徹底解説
世界からも注目を集めるヴィーガン大国、イスラエルの、ヴィーガンフレンドリーで、サステナブルな最先端のフードテックをチェックしてみましょう。
目次
イスラエルの食文化
イスラエルの生活全般において、ユダヤ教の教えがベースとなっていることが多いです。
それは、食生活においても、同じです。
さらに、ユダヤ教では、その生活のなかで、教えを実践することこそが、信者の証だとしています。
ですので、その食生活は、一定のルールに基づいた方法で、昔から続けられています。
ユダヤ教の教えは、厳格に規律化されている
ユダヤ教では、「ハラーハー」と呼ばれる、ユダヤ法があります。
そのなかに、「ツァアール・バアレイ・チャイム」という教えがあります。
「動物に、不必要な苦しみを与えてはならない」という決まりです。
なんだか、ヴィーガンの考え方に近いと思いませんか?
「カシュルート」と「コーシャ」
食事法においても、「カシュルート」という、厳格な決まりがあります。
カシュルートは、「食物の清浄規定」です。
そのなかに、ユダヤ教徒が食べても良い食品、食べてはいけない食品を定める「コーシャ」という決まりがあります。
3000年前からこの規律は存在しています。
コーシャで、食べても良いとされている動物には、堵殺方法も、決まっています。
さらには、「肉と乳製品を一緒に摂ってはいけない」など、食べ合わせにも決まりがあります。
そして、それは、食材だけでなく、ワインや、加工食品などにも適用されます。
ベジタリアンからの人気世界第3位の国、イスラエル
イスラエルがヴィーガンフレンドリーなのは、なぜでしょうか。
2020年9月8日付のエルサレムポストでは、2020年、イスラエルがヴィーガンにとって、最も人気のある国ランキング第3位になったと報じています。
宗教的背景が、ヴィーガンフレンドリーにつながる
まず、コーシャフードが、ヴィーガンの方にもうまく適応できることもあるでしょう。
肉や魚を禁止しないけれども、菜食に寄り添ったコーシャは、ヴィーガンの方だけでなく、ベジタリアンの方にも受け入れやすいものです。
また、イスラエルは、ユダヤ教徒が多くを占めていますが、その次に多いのが、イスラム教徒です。
イスラム教には、「ハラール」という、食べることが許されている食品が決まっています。
それは、コーシャほど食品が限られてはいませんが、ヴィーガンフレンドリーな食事に繋がることは、間違いありません。
独自のヴィーガンカルチャーが作られていく
イスラエルのヴィーガン事情は、ヴィーガン発祥の国、イギリスのように、ヴィーガンに対する哲学や思想とは、また違った観点もあります。
そもそも、「イスラエル料理は存在しない」と言われています。
イスラエルの立地からか、中東料理、地中海料理、ユダヤ料理(コーシャ)などが、国内ではメインとなっています。
それらをベースにして、新しいジャンルの料理へと細分化されているのが、現在のイスラエル料理です。
また、国家間の情勢から、移民が多いイスラエル。
さまざまな国の文化が入り込み、コーシャやハラールなどとミックスされた、独自のヴィーガニズムが発展しているともいえそうです。
ハッピーキヌアヴィーガンメディアでも、「イスラエル」でワード検索してみてください。
ヴィーガンの方には、すっかりおなじみのファラフェルは、コーシャに当てはまる料理です。
死海の塩を使ったボディケアブランド「SABON」も、イスラエルのブランドです。