子どもから大人まで読める、ヴィーガンをテーマに扱った絵本&漫画
ヴィーガンの漫画がある?ヴィーガンの絵本も?子どもも大人も読みやすい、ヴィーガンを知る、最初の一歩に適した漫画や絵本をご紹介します。
ヴィーガンをテーマに扱った絵本&漫画5選
1. 「世界を変えたくて僕を変えた ~花ちゃんと大地のやさしい生活~」
著者であるNatsumiさんは、一般の方です。
2005年にベジタリアンになり、現在はヴィーガンとして生活していらっしゃいます。
ベジタリアンや、ヴィーガンではない方々には、「野菜しか食べない」というようなイメージが先行し、実情が隠れてしまうことが多々ありますよね。
実際に、ベジタリアンやヴィーガンの方にも、そうでない方にも、わかりやすく、ベジタリアンやヴィーガンのリアルを伝えるために、漫画を自費出版されています。
Natsumiさんの2作目の漫画「世界を変えたくて僕を変えた」は、2016年に刊行され、2021年には4版にもなるほどの話題作です。
動物愛護活動に尽力されている、女優の杉本彩さんも、ブログで絶賛されていたというほどです。
漫画に出てくる漢字にはすべてふりがながついており、ひらがなの読めるお子さんであれば、絵とともに読めるようになっています。
主人公の男の子と、ひょんなきっかけで出会った豚を通じて、ヴィーガンの定義 をわかりやすく知ることができます。
また、それに関する、動物の尊厳や、人間のエゴ、環境や健康など、いくつもの問題にも真正面から向き合っているお話です。
ヴィーガンやベジタリアンになるきっかけは、人それぞれです。
こんなふうに、世界を見ている人がいるんだ。
それを知るだけでも、きっと大きな収穫があるでしょう。
お肉やお魚を食べる選択をしたとしても、感謝の気持ちを持って食べるようになるかもしれません。
食事は変えなくても、持ち物に変化があるかもしれません。
何も行動が変わらなくても、自分と違う選択をしている人を認知し、リスペクトを持つかもしれません。
なにかに気づき、当たり前だと思う現状を、一度立ち止まって考えてみてほしい。
それこそが、この漫画を描かれたNatsumiさんの思いなのかもしれません。
【書籍情報】
世界を変えたくて僕を変えた~花ちゃんと大地のやさしい生活~ | 著者 Natsumi / 自費出版
ご購入、情報は、こちらのリンクからどうぞ。
2. やさしいライオン
小さなお子さん誰もが知っている、「アンパンマン」でおなじみの、やなせたかしさんの絵本です。
アンパンマンを絵本でも楽しんでいるお子さんには、この絵は、親しみやすいのではないでしょうか。
胸が締め付けられる思いのするお話です。
動物も人間も、血のつながりを超えた絆があることを知ります。
しかし、人間のエゴにより、動物たちは自分の生きたい道を選ぶことを許されないことが描かれます。
生き方だけではなく、命さえも・・・。
「人間は動物よりも上の存在である」という無自覚のエゴを、優しい絵と文で伝えています。
本当に人は、動物よりも偉いのでしょうか?
動物には、生きる尊厳や、意思は認められないのでしょうか?
そんなことを深く考えさせられる1冊です。
【書籍情報】
やさしいライオン | 作・絵 やなせたかし / フレーベル館
3. しんでくれた
詩人であり、絵本作家もある、谷川俊太郎さんの詩「しんでくれた」を絵本にした1冊です。
「命をいただく」「『いただきます』という言葉は、なにかの命を犠牲になってくれているからだよ」
そんな言葉を聞いたり、お子さんに話したりしたことがある方は多いのではないでしょうか。
しかし、その言葉は本質をきちんと理解するためにはあまりにもきれいで、実感としては薄いとは感じませんか?
「命をいただく」ということは、「死んでくれた」ということです。
「死んで『くれた』」ということは、決して「私の命をあげますよ」と自ら志願しているわけではありません。
そして、人は、その命を食べ、志願もせず、誰のためにも死にません。
シンプルながらに本質を突いた「死んでくれた」という言葉が、心に刺さります。
【書籍情報】
しんでくれた | 詩 谷川俊太郎 、 絵 塚本やすし / 佼成出版社