ヴィーガン・ベジタリアンの違いとは?理由や割合なども徹底解説
ヴィーガン・ベジタリアンの食べ物や生き方の違い、英・独・仏・日のそれぞれの人口割合や、ヴィーガン・ベジタリアン対応レストラン数を比較します。
英・独・仏・日のヴィーガン・ベジタリアン割合は?
ヴィーガンとベジタリアンはどちらも元はベジタリアンと呼ばれていましたが、区別されるようになってからヴィーガンとベジタリアンはどちらの数が多いのでしょうか。
ここでは、世界最古のヴィーガン協会のあるイギリス、今やヴィーガン大国の一つであるドイツ、美食の国フランス、そして日本のヴィーガン・ベジタリアンの人口割合を見ていきましょう。
4カ国のヴィーガン・ベジタリアンの人口調査は、それぞれ異なる年に行われているため、同じように比較することは難しいですが、各国ともにヴィーガンの割合は年々増えていると言います。
ヴィーガン・ベジタリアンの人口割合(カッコ内は調査した年)
ヴィーガン | ベジタリアン | |
イギリス | 2%(2020) | 7%(2020) |
ドイツ | 1.5%(2016) | 7.3%(2019) |
フランス | 1.1%(2018) | 3.2%(2018) |
日本 | 2.2%(2021) | 3.8%(2021) |
出典:2021年3月日本貿易振興機構(ジェトロ)ロンドン事務所 農林水産・食品部 農林水産・食品課「ベジタリアン・ヴィーガン市場に関する調査(英国、フランス、ドイツ)」/『日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel』
イギリスとドイツのヴィーガン・ベジタリアンを合わせた割合は9%近くになり、フランスや日本に比べて3%ほど上回っています。イギリスとドイツのヴィーガンに対する意識が高いことが分かります。
また、世界全体では、ヴィーガン3%、ベジタリアン5%と、ヴィーガンは世界の割合の方が高くなっています。(2018 年日本を始めとした28 カ国で実施した調査An exploration into diets around the worldによる)
ヴィーガンは、数はベジタリアンより少ないですが、これからどのくらいまで増えていくのか、今後の行方が気になるところです。
ちなみに、ヴィーガン・ベジタリアン向け専門レストランの数は各国どのくらいあるのでしょうか。
- イギリス…計1,422軒
イングランド1,243軒、北アイルランド8軒、スコットランド110軒、ウェールズ61軒(2018年8月調べ)※
- ドイツ…ヴィーガンレストランのみは計250軒以上
ベルリン75 軒以上、ミュンヘン13軒他※
- フランス…計2,653軒
上記のうち100%ヴィーガンレストランは322軒(2020年12月調べ)※
- 日本…計1,393軒
東京都678軒、神奈川県130軒、大阪府100軒他(2022年ベジタリアンなどに対応できるレストランの検索サイトVegewel登録数調べ)
※出典:2021年3月日本貿易振興機構(ジェトロ)ロンドン事務所 農林水産・食品部 農林水産・食品課「ベジタリアン・ヴィーガン市場に関する調査(英国、フランス、ドイツ)」
ドイツはヴィーガン対応レストランのみの数字なので正確なことは言えませんが、ヴィーガン・ベジタリアン対応のレストラン数では、フランスが最も多い結果となりました。フランスはヴィーガン・ベジタリアンの人口は4カ国の中でも多くはないですが、それでもトップなのは、「美食の国フランス」だからでしょうか。
ヴィーガンとベジタリアンは食べる物は違うが共通する部分も
ヴィーガンとベジタリアンの違いについて見てきましたが、ヴィーガンは「動物を搾取し、残虐な行為をできる限り排除する生き方」という哲学や、健康上の理由から卵・乳製品・はちみつを食べません。
とは言え、動物の命を尊重する動物福祉や環境保護、健康など、食べる物は違っても、ヴィーガンとベジタリアンには共通する目的があることも見えてきました。
古代からあった菜食という生き方は、ヴィーガン・ベジタリアンと呼び名を変え、これから世界に浸透していくのかもしれません。
参考