シンガポールの大学で、”代替肉学コース”が誕生!ヴィーガンを学べる学科のある大学
この記事では、シンガポールでスタートした「代替肉コース」から代替肉のメリット、シンガポールの抱える食糧問題を解説しました
代替肉といえば「大豆ミート」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、現在の代替肉の進化は大きく、見た目も味も本物の肉と変わらないものが登場しているほどです。
そんな代替肉開発の中心であるシンガポールでは、大学で「代替肉コース」がスタートしています。
この記事では、シンガポールでスタートした「代替肉コース」や、代替肉のメリット、シンガポールの抱える食糧問題まで解説していきます。
シンガポール南洋理工大学でアジア初の「代替肉コース」がスタート
2021年8月、シンガポールの南洋理工大学(NTU)で新しいコース「FutureFoods– Advanced Meat Alternatives」が認証されました。
「FutureFoods– Advanced Meat Alternatives」は、代替肉・代替タンパク質にフォーカスをあてたコースです。
これまで世界の中心だった食肉によるタンパク質摂取から、いかに代替タンパク質に置き換わっていくかを学びます。
代替肉コースは、シンガポール政府とワシントンDCに本社を置くNPO団体「グッドフードインスティテュートアジアパシフィック(GFI APAC)」の協力によって設立されました。
今後世界の中で代替肉開発の中心となっていきたいシンガポールと、地球環境を保護することを目指すNPO団体の思惑が一致した形です。
シンガポールの南洋理工大学(NTU)は日本ではあまり聞きなじみのない大学ではありますが、シンガポール屈指の名門校です。
国立の理工系大学であり、大学ランキングでは2020年にはシンガポール国立大学に次いで2位、アジア全体でも6位と高い評価を受けています。
南洋理工大学のうち、理工学部の3年生と4年生を対象としており、来年より30名の学生が受講を開始するとのことです。
代替肉について包括的に学ぶ
「代替肉コース」では、世界が抱えている問題や、代替タンパク質に置き換わることによる利点など理念的な面から、実際に代替タンパク質を生産する実践的な面も含め包括的に学びます。
代替肉と言えば「大豆ミート」を思い浮かべる方も多いと思いますが、大豆ミートはシンプルに作れる一方で、効果であったり味が肉とは遠いものでした。
最新の技術では、菌類を使った代替肉や、エンドウ豆など多種多様な材料を使った大豆ミートがあり、その様々な製造方法を学べます。
中には牛肉に近い味わいの代替肉も存在し、ハンバーガーであれば牛肉のものと変わらないものもあるとのことです。
また、鶏の細胞をベースとして作られる「培養チキン」は、鶏の細胞を使っているため実際の鶏肉と変わらないようです。
「見た目」「味」といったおいしさの面や、「タンパク質」「アミノ酸「ミネラル」といった栄養面も同等とのことで、完全な代替肉として期待されています。