海外の若者がヴィーガンを選択する理由とは?
日本より浸透している海外でのヴィーガンスタイル。海外の若者たちがヴィーガンを選択する理由は何なのでしょうか? 本記事では、ヴィーガン増加の社会背景の真実に迫ります。知れば、あなたもヴィーガンというライフスタイルに興味を持つこと間違いなし。
ヴィーガン増加の背景
ヴィーガン増加の背景は次の要因が挙げられます。
- 世界がん研究基金の研究結果報告
- SNSでの発信
- ヴィーガン市場の広がり
- セレブの支持
1.世界がん研究基金の研究結果発表
「赤身肉(牛肉、豚肉、羊肉など赤色の濃い肉)および加工肉に発がんリスクがある。」と、世界がん研究基金(WCRF)が2007年に発表しました。
それに続き2013年、欧州のがん及び栄養に関する調査において「加工肉の摂取と心血管疾患やがんなどの死因の関係」が立証されました。
これらの発表が、結果として赤み肉を減らす健康志向すなわちヴィーガンという選択に繋がっていると考えられます。
日本では、これらの研究結果がなかなか浸透していない現状ですが、上記で挙げたように事実、イギリスでは「健康のため、赤身肉の摂取を減らしている」世帯が七割いるそうなので、大きな影響を受けている事が分かります。
2. SNSでの発信
オンラインでヴィーガンの方同士が繋がりやすくなったことに加え、問題提起をする人が増えたことが要因に挙げられるようです。
近年では、健康や環境問題に関したドキュメンタリーも多くみられるようになりました。
ヴィーガン関連のドキュメンタリー
環境問題 | Cowspiracy | Seaspiracy | Our Planet |
動物愛護 | Dominion | Earthlings | Babe |
健康 | Forks over knives | The game changers | What the hearth |
これらのドキュメンタリーを始め、YouTubeやInstagramなどでも、多くの環境問題や動物福祉、健康などの問題についての情報を目にする機会が増えました。
「知る」という事で、人はどう行動するかは変わってきます。その「知る機会」が現代では格段に増えたことが、結果としてのヴィーガンに繋がっていると考えられます。
【参考】ヴィーガン関連のドキュメンタリーはこちらの記事で詳しく紹介しています。
3. ヴィーガン市場の広がり
日本にも広まりつつあるヴィーガン市場。
イギリスはヴィーガン製品をどの国よりも多く発売されているそうですが、2019年に販売された新商品のうち四分の一はヴィーガン製品といいます。
またフランスでもヴィーガン市場は拡大しており、2018年のベジタリアン・ヴィーガン製品の売り上げは、前年より24%増加したとの事です。
また2020年には、フランスのヴィーガン料理を提供するレストラン検索サイトでは、約三か月間で100%ヴィーガンレストラン数が20軒増加しました。
ドイツに関しても、ヴィーガンレストランは前年比で5%増加するなど、市場が拡大している様子がうかがえます。
こうしたヴィーガン食品の増加や、ヴィーガン対応のカフェやレストランが出現し、日常的にヴィーガンというライフスタイルを取り入れやすくなっているようです。
出典:ベジタリアン・ヴィーガン市場に関する調査 by JETRO(英国、フランス、ドイツ)
またファッションの世界でも、ヴィーガン素材を使用した商品が確実に増えてきています。
アメリカで開催された「ヴィーガンファッションウィーク」という新たなファッションウィークも話題になり、動物愛護や自然環境を守るファッションの評価は高まるばかりです。
【参考】ヴィーガンファッションウィークについてはこちらの記事をご参考下さい。
多様性が受け入れられる時代、ヴィーガン対応はこれから増加していくことに間違いないでしょう。
4.セレブの支持
海外のセレブでの流行が日本にも影響されることは多くあります。ヴィーガンのセレブや有名人が増えることにより、興味を持ち始める方も増えてきています。
ファンの多い有名人がヴィーガンやサステナブルを取り入れたブランドを立ち上げることが多数見られ、もともとヴィーガンではない方たちも消費者に繋がりやすく、新たな生活スタイルを送る後押しになっているようです。
【参考】ヴィーガンの芸能人・海外セレブについてはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
今回は海外の若者がヴィーガンを選択する理由について紹介しました。
ヴィーガンになる理由は、様々な想い、背景があることが分かりました。
日本より進んでいる海外のヴィーガン対応の商品やサービス。ドキュメンタリーも海外制作のものが多い中、これからの日本の流れはどうなっていくのでしょうか。
日本でも徐々に浸透してきているヴィーガンスタイル。海外のヴィーガンの波にのっていきたいですね。