ザラが炭素放出から作られたパーティー用ドレスをリリース?詳細を徹底解説
世界最大のファストファッションブランド・ZARA(ザラ)が炭素排出から作られたパーティー用ドレスをリリースしました。今注目を集めているバイオテクノロジー会社とのコラボレーションによって生まれたドレスコレクションについて解説していきます。
炭素排出を再利用した生地を使用した革新的なドレス
今回リリースされたドレスの生地には、ポリエステル糸に使われるPETの原料として再利用した炭素から変換したエタノールが使用されています。
最終的には、再利用された炭素を原料とするモノエチレングリコールが20%、高純度テレフタル酸80%がPETに含まれます。
このような炭素排出で作られた服が販売されるのは今回のZARAのコレクションが初めてです。
炭素排出から作られた原料が含まれるのは20%ですが、新たに資源を使わず、大気中に排出される炭素の量を削減にすることに貢献する革新的な取り組みと言えるでしょう。
パーティドレスは日本からも購入可能
今回発売されたドレスは、ショート丈でドレープが効いたパーティドレスです。
アシンメトリーデザインのものや、ボリュームスリーブが特徴的なものなど、ミニマルでありながらデザイン性の高い複数種類のドレスを展開しています。カラーは全てブッラックとなっています。
価格は7,590円で、日本からもZARA公式サイトで購入が可能です。
まとめ
ZARAはファストファッションブームを牽引してきた人気ブランドですが、環境に悪影響を与えていると批判されることが多いのも事実です。
ZARAは毎年4億5000万点の衣料品を生産しており、その中でも多くのアイテムがポリエステルでできています。
プラスチックでできているポリエステルは、製造の際に多くの二酸化炭素を排出するだけでなく、マイクロプラスチックによる海洋汚染の一因として問題視されています。
さらに、埋め立てた際には生分解するのに最大200年かかると言われています。
(参考:LIVEKINDLY「Zara Creates LBD Made From Carbon Emissions」)
ZARAが環境への影響を減らすにはまだまだ長い道のりがあります。
しかし、今回通常のポリエステルの代わりとなる素材を使ったLanzaTechとのコラボレーションは大きな一歩と言えるのではないでしょうか。
初めて再利用された炭素排出で作られた服を販売したという意味でも、アパレル業界にとって革新的な第一歩になったはずです。
持続可能な社会のための変革を求められる中、今後ZARAがどのような取り組みをしていくのか目が離せません。