輸送手段もサステナブルへ、EVトラックを導入するヴィーガン企業
ヴィーガン企業は、より持続可能な食を目指しており、輸送手段においてもEVトラックを取り入れることで、CO2排出削減に貢献しています。
世界のEVトラックの普及は進んでいない
EVは海外ではどの程度普及しているのでしょうか。まずは、世界のEVトラックの新規登録台数を見てみましょう。
■地域別のEVトラックの新規登録台数2015~2020年
2020年の新規登録数は7,400台で、中国は最も多い6,700 台です。続いてヨーロッパの450台、アメリカの240台となっています。
もともとEV全体のシェアは中国とヨーロッパの2大市場といわれており、トラックにおいても1位と2位を獲得しているのが現状です。
それでは、EUを例にEV車のシェアの割合を見てみましょう。
■EUにおける代替エンジンのシェア
ガソリンなどに代わる代替エンジンのシェアの中でも、EVトラックは0.2%と、バイオ燃料などの代替燃料の3.7%よりも低くなっています。また、EU内のトラックの 96.3% はディーゼル車で、ガソリン燃料車は1%未満であることからも、EVトラックの導入は進んでいないようです。※
それに対して日本はどのような状況なのでしょうか。次に見ていきましょう。
日本の現状
日本では、もともとEV車の普及はヨーロッパに比べて遅く、2019年のEV自動車の販売数は2.1万台で、全体の0.49%です。※
さらに、EVトラックに絞ってみてみると、2021年の保有台数は1,688台となっています。
新規登録者数を見るために、2020年の数字から2019年を引いて出してみると14台になり、前述のヨーロッパの450台、アメリカの240台とは大きく引き離されていることが分かります。
また、日本のEVトラックメーカーには、三菱ふそうやHW ELECTROなどがありますが、国内のラインアップはまだ少なく、導入する場合は海外に頼らざるを得ません。また、運用コストが高いなど、さまざまな要因により普及が進んでいないのが現状です。
このような状況の中で、ビヨンド・ミートとオートリ―がEVトラックを導入したことは、注目すべき取り組みと言えるでしょう。
※一般社団法人次世代自動車振興センター「日本政府の長期ゴール・次世代自動車普及状況」
加速するヴィーガン企業のサステナブルな取り組み
ビヨンド・ミートとオートリ―のEVトラック導入の取り組みを見てきました。両社は、植物性の食品メーカーとして持続可能な食の提供を信念に掲げています。そして、輸送トラックのEV化を推し進めて、よりサステナブルな企業へと発展しています。
ヴィーガン企業が、あらゆる面でサステナブルであろうとする取り組みは、今後も熱を帯びてくることが予想されます。