【インド】お寺に備えられた花をヴィーガンレザーにアップサイクル!「Fleather」が廃棄花と女性の自立に変革を起こす
インドで、神にお供えする花をヴィーガンレザーにアップサイクル。それが女性の自立にも繋がるといいます。いったいどのようなヴィーガンレザーなのでしょうか。
目次
Fleatherは、女性の自立を助ける
インドの女性たちは、歴史的な要因から、今もなお、女性の立場が弱い国です。
フール社の製品、フレザーの躍進が、その、女性たちの自立の希望の光であることも、フール社が注目されている理由でもあります。
インドの女性
インドには、かつて、カーストという、階級制度がありました。
この制度は、1950年に制定されたインド憲法第17条で、不可触民を意味する差別用語と、カースト全体についても、カーストによる差別の禁止も明記しています。
しかしながら、カーストの考えは深く根付いています。
ヒンドゥー教における、女性の立場
また、ヒンドゥー教では、女性の人格は、そもそも考えられていませんでした。
- ダウリー(結婚時、新婦側は新郎側に莫大な金額の貢ぎ物をする)
- サティ(妻が夫の死後殉死すること。現在は禁止令が出ている)
- 児童婚(処女性を重んじるため、早期に嫁ぐことがダウリーの価値とされる。現在は、結婚は18歳以上とされている)
- ガオゴル(月経中の女性は「不浄」だとする考え。女性は月経の期間、他の村人はもちろん、家の中の道具や衣服、家族にさえも触れてはいけない決まり)
このような、女性の人権を不当に扱うようなものが、根強く残っています。
決まりそのものが、禁止されても、小さな村には浸透せず、まだ続けられている慣習もあります。
そしてなにより、女性を軽視するという考えそのものは、法律では変わらないのが現状です。
女性に対する不当な扱いが絶えません。
そのため、2018年、CNNは、インドが世界で最も女性にとって危険な国という、調査結果を発表しました。
私たちが思う以上に、インドにおける、女性の立場は、非常に弱いのです。
参考記事:MIRASUS For SDGs
女性のエンパワーメント
不当な女性差別をなくすためには、女性の自立が、大きな課題となります。
そもそも、このような宗教的思想や、歴史的背景から、女性が就ける仕事は、限られていました。
このことにも、フール社は、問題意識を持ちました。
フレザーのシートを作るために、花の選別、水に浸け、乾燥させる。
この作業は、すべて女性たちの手で行われています。
女性に仕事の機会を作ることは、生計を立てる手段を提供することです。
稼ぎ、貯金をし、生活を向上させる。
階級にも入れない立場の女性が、普通の市民権を得るための手段です。
Fleatherは、古来からの神聖さを尊び、革新的に女性の地位を高める
いかがでしたでしょうか。
廃棄されるはずの、花から作られる、ヴィーガンレザー。
これから、フレザーが製品化され、いろいろな形になって、私たちの手元に届く日が、楽しみですね。
そして、その背景には、神を尊び、聖域を尊び、女性を尊び、インドへの愛に溢れています。
結果的に、環境を守るなど、SDGsにも繋がっています。
私たちが重んじる、ヴィーガンの考え方にも、通じる部分がありますよね。
今後も、フール社の活動と、フレザーの動向から、目が離せません。