【ヨーロッパ】美食の国、イタリアのヴィーガン事情を徹底解説
美食の国「イタリア」におけるヴィーガン事情とは?食べ物からファッションまで、サステナビリティにあふれたイタリアの魅力を、皆さんにご紹介します。
美食の国といわれる「イタリア」でも、ヴィーガンメニューを提供するレストランが増加しています。
今回は、美食とファッションの国、イタリアにおけるヴィーガン事情について、詳細を解説させていただきます。
イタリア国内におけるヴィーガン人口比率
南ヨーロッパ、地中海に面した「イタリア」は、日本の5分の4ほどの面積の国土に、人口6,036万8千人(2021年国連統計)が暮らす共和国です。
グルメやファッションの国としても、よく知られているイタリアには、一体どのくらいの数のヴィーガンの方たちがいるのでしょうか。
2020年4月の観光庁の資料(ユーロモニターインターナショナルによる集計)によりますと、イタリアのヴィーガンやベジタリアンの人口比率は、約7%でした。
同じヨーロッパ圏内のイギリスの5%・フランスの4%と比べてみても、イタリアは、菜食主義者の人口比率が多いことがうかがえます。
ベジタリアンシティ「トリノ」とは?
イタリア国内の人口ランキングは、首都である「ローマ」が1位、世界的なファッションの発信地「ミラノ」が2位、ピザ発祥の観光都市「ナポリ」が3位です。
これら三大都市に次ぎ、人口4位の「トリノ」は、2006年に冬季オリンピックが開催されたことで有名な都市です。
近年、トリノ市が「イタリアのベジタリアンシティ」として、世界的に認知されつつあります。
海外からの観光客からも人気の、ヴィーガンフレンドリーな都市、トリノについて、ご紹介させていただきます。
前トリノ市長が菜食主義を推進?
トリノ市では、2016年から5年間にわたり、前市長である「キアラ・アペンディーノ」氏による「ベジタリアン・シティ計画」が推し進められてきました。
計画の内容は、以下の通りです。
- 動物性食品の摂取削減を目標とする
- 動物福祉や栄養に関する学校教育の実施
- 医師、栄養士、政治家などの専門家の参加
- 観光客に向け、市内のベジタリアンレストラン地図の作成
- 毎週、肉を食べない「ミートフリーデイ」を設ける
肉の消費を少なくして、野菜中心のヴィーガン食を推進することで、市民の健康や動物愛護、環境問題の解決につながるようにと、市長の願いがこめられたこの計画で、トリノ市は一躍有名になったのです。