【農作物版Tinder】ヴィーガン食品開発者と食材をマッチングさせる技術「Manna」とは?
農作物版Tinder?ヴィーガン食品開発者と高品質な非GMO食材をマッチングさせる革新的な技術「Mannna」についてご紹介していきます。
趣味嗜好で相手とマッチングできるTinderのように、プラントベースの食品開発者が最適な高品質の食材とマッチングする技術があるのをご存じですか?
食品技術企業のEquinomのMannaというプラットフォームでは、食品開発者と高品質の食材のマッチングを可能にしています。
今回は、そんな「農作物版Tinder」とも言えるMannaについて解説していきます。
Mannaとは
Mannaとは、イスラエルに拠点を置く食品技術企業Equinom独自のプラットフォームです。
人工知能を使用して、従来の作物開発サイクルの半分の時間で高品質の非GMO(非遺伝子組み換え)成分開発を行うことができます。
(GMOについてはこちらの記事で解説しています。)
Mannaは特許取得済み技術と実証済みの農法ノウハウ、料理の専門知識を組み合わせてプラントベース食品開発者のニーズにマッチングする成分を開発しています。
Equinomの大規模な種子保管庫には250,000を超える種子品種を収容されています。
Mannaプラットフォームは人工知能を使用して種子保管庫内50,000,000以上の育種の組み合わせが分析可能。
理想的な育種の組み合わせを予測、正確なニーズを満たすようにカスタム設計された高品質の成分を製造してプラントベース食品開発者に提供することができる画期的なテクノロジーです。
Mannaのマッチングプロセスとメリット
Mannaのマッチングプロセス
では、Mannaを用いた食品開発者と食材のマッチングはどのようにマッチングはどのように行われるのでしょうか。
まず最初に、マッチングのプロセスは食品会社から始まります。
食品会社は、最終的な食品で作成することを目指している官能特性 (味、香り、色など) と、成分に関するリクエストを提出。
次に、リクエストを受けたEquinom社はMannaのテクノロジーを駆使して膨大な数の育種の組み合わせを分析。
食品会社のリクエストに指定された形質をもたらす最適な交配種を推奨します。
推奨された種子は育種され、Equinom社は自社の農業パートナーと協力して作物を植え、テストし収穫を行います。
続いて、成分処理業者が穀物を食品成分に変換します。
種子の時点で高品質なので、Equinomの穀物は食品成分に変換される前に最小限の処理しか必要としません。
最終的に、食品会社が高品質のプラントベース食品を製造するために利用できる優れた非GMO成分が完成します。
このプロセスは食品開発者だけではなく、消費者と地球にも多くのメリットをもたらします。
Mannaのメリット
処理を最小限に抑えているため、Equinom成分はより有益な栄養素(例えば繊維)を損なわず、化学物質も使用していません。
ナトリウムなどの摂りすぎると有害になり得る物質も少ない傾向にあります。
また、水とエネルギーの使用量も少ないため、二酸化炭素排出量を大幅に削減しています。
本来は育種の時点で理想的な交配の組み合わせを見つけるまでに何年もかかることが多く、費用と資源を大量に消費します。
「最終的に、Equinom は、供給源からの食品に最適化された優れた作物を開発し、植物ベースの食品に対する消費者のニーズを満たす、より美味しく、栄養価が高く、入手しやすく、手頃な価格の非 GMO 成分を生産することにより、農家と食品メーカーの間のギャップを埋めています。 」
とEquinomの創始者兼CEOのGil Shalev氏は言います。
Mannaのテクノロジーは時間とコスト、地球環境への負担を削減します。
食品会社はMannaとマッチングすることでこれまでにない革新を実現し、プラントベース食品に対する消費者のニーズを満たすことができるのです。