パリに学ぶ、シンプルでおしゃれなミニマリズムとファストファッションとの上手な付き合い方
ファッションの中心地としても知られるパリ在住の人々は、実はシンプルな暮らしを実践されているミニマリストが多いのです。パリのミニマリストから学ぶ、ファッションとの上手な付き合い方を皆さんにご紹介させていただきます。
ファストファッションと環境汚染
ファッション業界は、自動車業界、化粧品業界と並び「世界3大汚染業界」と呼ばれ、地球環境に多大な影響を及ぼしています。
洋服を作るためには、大量の水とエネルギーが必要とされます。
国際連合広報センターによりますと、ジーンズ1本を作るためには、約7,500リットルのもの水が必要になるそうです。
国連貿易開発会議では、ファッション業界を世界第2位の汚染産業とみなしています。
あらゆる手段でコストを削減し、低価格で提供されることの多いファストファッションは、安価な材料からつくられます。
環境に有害な化学染料や合成素材なども多く使用されており、新品の洋服から刺激臭がすることも。
さらに、近年では、ファストファッション製造過程での有害物質による海洋汚染問題なども取り沙汰されています。
過剰生産と大量廃棄を繰り返すファストファッションは、地球温暖化の要因の一つであるとされているのです。
パリのファッション業界にもサステイナブルが浸透
華やかなファッションショーや展示会などが開催されているパリのファッション界でも、近年では、ミニマリズムが主流になりつつあります。
また、ファッションにもサステイナブル化が推進されており、エシカル素材やリサイクル原料を使用する新ブランドが、若手デザイナーにより立ち上げられています。
ラ・カゼルヌ
2021年9月、パリ10区に起業支援施設「ラ・カゼルヌ」がオープンしました。
ラ・カゼルヌは、バレンシアガやグッチなどのブランドを傘下にもつケリンググループが出資しており、40組以上の若手ファッションデザイナーが所属しています。
現地生産やリサイクル、アップサイクルなどを通じて、環境への負担を低減した持続可能なファッションの開発にコミットすることを目標に掲げる新ブランドを応援する施設、ラ・カゼルヌ。
元は消防署だった4000㎡もの広い施設内には、サステイナブルなファッションを追求したセレクトショップや、地産地消を意識したレストランや会議室などもあり、毎日たくさんの人々が訪れています。
ファストファッションを上手に利用する方法とは
世界中にあるファストファッションブランドの店頭には、毎週のように新しい商品が入荷されています。
しかし「大量に作られ、売れ残れば捨てられる」洋服の量が増えるたび、環境汚染が進んでいくという現実があるのです。
トレンドが終われば廃棄処分されてしまう洋服を減らすため、私たちは、ファストファッションとどのように付き合っていけばよいのでしょうか。
- 流行を追わない
- ファストファッションの購入頻度を減らす
- 定番で上質なデザインの服を買う
- ワンシーズンだけではなく、何年も着る
トレンドを追うファストファッションブランドの中にも、ベーシックで使いやすい商品はあります。
「自分が心地よいと感じる品質の良いものを、それ相応の値段で買い、さらに長く着ること」そうすることで、環境への負担の軽減にもなりますし、金銭的な節約もできるのです。
まとめ
「自分らしく生きること」を大切に、ミニマルな視点を持ち、シンプルに暮らすパリ在住の人々。
パリジェンヌたちは、ファッションへの向き合い方も上手で、流行に左右されることなく、自分に合ったおしゃれを楽しみ、めったに洋服を買うことはありません。
環境への悪影響が懸念される最新の流行を取り入れたファストファッションの中でも、定番で上質なものを選び、気に入った洋服を大切に、できるだけ長く使うこと。
それこそが、シンプルなミニマルライフを実践する上において、とても大切なことなのではないでしょうか。
ハッピーキヌアヴィーガンメディアのこちらの記事も、ぜひご参考になさってください。