豆から海藻へ?プラントベースミートをよりサステナブルにする「海藻由来タンパク質」を徹底解説
従来使用されてきた豆類よりもプラントベースミートをよりサステナブルにする可能性を秘めた「海藻由来タンパク質」についてご紹介。
日本人にとって非常に馴染みの深い食材である海藻類。
実は海藻が地球上で最も持続可能なタンパク質源になる可能性があることをご存知でしょうか?
プラントベースのタンパク質源といえば大豆やエンドウ豆が主流です。
肉の代替品であるプラントベースミートにも大豆やエンドウ豆が多に使用されています。
しかし、さらに環境に優しく持続可能性の高いタンパク質源として海藻が注目を浴びているんです。
この記事では、プラントベースミートをよりサステナブルにする海藻由来タンパク質について解説していきます。
新たなタンパク質として注目される海藻由来タンパク質
実は海藻は大豆よりも多くのタンパク質を含みます。
さらにはカルシウム、ビタミン、食物繊維などを含む、栄養素の高い食材です。
また、海藻は光合成で成長するため、海の中に存在する栄養素と太陽光さえあれば生産ができます。
そして、肥料や真水を必要としない上に光合成で二酸化炭素を吸収するため、二酸化炭素吸収源としても機能します。
こうしたことから海藻、栄養素に優れた、環境に優しい持続可能な次世代の食材として注目されています。
ちなみに食材としてだけではなく、バイオ燃料やプラスチックの代替品、建築材料としても活用の用途が見出されています。
海藻の食材以外の用途についてはこちらの記事を合わせてご覧ください。
海藻由来タンパク質の世界市場の拡大
健康や環境への配慮から、プラントベースのタンパク質源への需要が高まっています。
このことから、海藻由来のタンパク質市場の右肩上がりに成長しています。
Allied Market Researchが2022年7月に発行したレポートによると、海藻タンパク質の世界市場は2021年に 5億 5040万ドルと評価されていました。
そして、2030年までに 15億1000万ドルに達し、2022年から2030年にかけて11.6%のCAGRで成長すると予想されています。
海藻養殖の費用が高さなど課題はあるものの、 海藻由来のタンパク質は多くの利点があることから大幅に市場成長を遂げる分野であることが予測されます。