たばこは植物だからヴィーガン?気になる答えとオーガニックたばこについて徹底解説
たばこや葉巻、たばこベイパー(加熱式たばこ、電子たばこ)など、たばこ製品全般について、ヴィーガンであるかを見分けるポイントをご紹介します。
たばこは、植物性の材料で作られているため、ヴィーガンだという意見もあります。果たしてそれは事実なのでしょうか。
この記事では、「たばこがヴィーガン?」の答えや、天然素材だけで作られたオーガニックたばこについてご紹介します。気になる疑問をすっきり解決しましょう!
たばこはヴィーガン?判断のポイントは2つ
たばこがヴィーガンであるかどうかを判断するためには、2つのポイントがあります。
1. 動物性の材料が使われていないか
一つ目は、「たばこの原料に動物性の材料が含まれていないか」です。ヴィーガンは動物性の食品を摂取しません。
そのため、原料に動物性の材料が含まれている場合、たばこのような煙を吸う製品についても避けるのが一般的です。
たばこは、ナス科の植物「タバコ」の葉を乾燥した後、刻んで巻紙を巻いて作られています。これだけを見ると植物性の材料だけですが、多くの銘柄ではその他に添加物が入っています。
添加物の中には動物性の成分が含まれる場合もあるため、すべての製品がヴィーガンであるとは言えないのが実情です。
一部のメーカーでは、販売しているたばこの添加物を公表しています。例えば、たばこの味や香りを整える「香料」や、葉たばこを包む巻紙を貼り合わせる「巻紙のり」などです。
しかし、それだけで動物性の成分が含まれているかどうかを判断することはできません。
一方、結合剤として使われる「乳糖」や、一部の銘柄に添加されている「ハチミツ」などは、乳製品であることや動物福祉の観点から、ヴィーガンではないことが分かります。
このように、成分を詳しく調べることで、そのたばこがヴィーガンであるかを知る手掛かりになります。
ハチミツがヴィーガンでない理由についてはこちらの記事をご覧ください。
「ヴィーガンがハチミツを避ける理由|アガベシロップなど代替品もご紹介」
2. 動物実験が行われていないか
二つ目は、「たばこを使った動物実験が行われていないか」という点です。ヴィーガンは、動物福祉の観点から、動物を犠牲にして作られた食品や製品を避けます。
そのため、たばこの製造過程で動物実験が行われていないことは、大きなポイントです。
たばこメーカーの中には、実験動物を用いてたばこの研究を実施していると公表しているところもあります。
現在、動物実験を行う際には、世界的な基本理念である「3Rの原則」を守ることが求められています。
この内容は、「動物の愛護及び管理に関する法律」にも盛り込まれており、たばこメーカーは順守しなければなりません。
■3Rの原則
・代替法の利用(Replacement)
科学上の利用の目的を達することができる範囲において、できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること
・使用数の削減(Reduction)
科学上の利用の目的を達することができる範囲において、できる限り利用に供される動物の数を少なくすること
・苦痛の軽減(Refinement)
利用に必要な限度において、できる限り動物に苦痛を与えない方法によって行うこと※
この原則は、動物の福祉に配慮した実験方法を示していますが、動物実験自体を禁止するものではありません。
たばこを製造する際には、その安全性を証明することは重要であり、動物実験を行っているケースは少なくないと考えられます。
動物実験を行っているのかを知るには、銘柄を一つ一つ調べる必要があるでしょう。
このように、たばこがヴィーガンであるのかを判断するためには、①動物性の添加物を含まず、②動物実験が行われていない、という2つのポイントを確認します。
では、実際にヴィーガンのたばこは存在するのでしょうか。次に見ていきましょう。
※環境省自然環境局「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準の解説 第1章 一般原則」