菜食主義者が10%!?オーストラリアの最新ヴィーガン情報を徹底解説
畜産業が有名なオーストラリア、実はヴィーガンが多い!?健康志向の方も多いオーストラリアの最新ヴィーガン情報を徹底解説します。栄養学先進国のオーストラリアは、ベジタリアン・ヴィーガン食材が豊富で手に入りやすく、カフェやレストランもかなり多いのです。
海外からの観光客やオリンピックなど世界中から人が集まってくる日本においても、ホテルやスーパー、飲食店など、ベジタリアンやヴィーガンの対応が当たり前に求められるようになってきています。
そんな中、オーストラリアは、2020年のヴィーガン人気度ランキングで、世界第2位にランクインするなど、ますますヴィーガンの人気が高まっている国です。
この背景にはどのようなことがあったのでしょうか。オーストラリアでの最新情報をお伝えしながら、解説します。
はじめに、オーストラリアに限定せず、一般的にヴィーガンになる理由について少しご紹介します。
なぜヴィーガンになるのか
世界的なトレンドになっているベジタリアン・ヴィーガンですが、ベジタリアンやヴィーガンになる背景には理由があります。
ヴィーガンの代表的な理由の動機は、大きく分けて3つに区分されます。
本来であれば、ヴィーガンは全てを含んでいるはずですが、”主に”どういった理由でなるかの説明のため、便宜上分類します。
1. ダイエタリー ヴィーガン(健康を重視)
動物性食品は身体に良くないという考え方、また、健康上の理由から動物性食品の摂取をやめることで、病気や疾患のリスクを減らそうと言う理念です。
また、もっと軽いものであれば、プラントベースダイエットのように、ダイエット方法の1つとして、ベジタリアン・ヴィーガンに挑戦する方もいらっしゃいます。
様々な疾患の原因となる肉食生活
社会的先進国は糖尿病人口も増加していますが、2型糖尿病といわれる慢性疾患に動物性食品の摂取が大きく関係していることも近年数多く取り上げられています。
WHO(世界保健機関)WCRF(世界がん研究基金)IARC(国際がん研究組織)NIH(アメリカ国立衛生研究所)ほか、研究結果が発表されています。
実際にヴィーガンやベジタリアンの60%以上が、「健康のため」のダイエタリー ヴィーガンが動機で実践するようになりました。
病気のリスク低減や治療策として、動物性食品を除くことが効果的であると注目を集めています。
2. エンバイロメンタル ヴィーガン(環境保全重視)
地球温暖では世界各地で熱波や干ばつ、森林火災、ハリケーン、洪水などが立て続けに起こる昨今。
環境問題を動機にヴィーガンを実践する人も増えています。
畜産の温室効果ガスの排出への懸念、魚介類の乱獲による生態系の変化や漁獲量の減少など、動物性の食品を摂るライフスタイルをしているために、環境や生態系に大きなダメージを与えています。
そのような背景から、ヴィーガンのライフスタイルを送り、環境保全活動を行う方が、エンバイロメンタルヴィーガンと呼ばれ、比較的多くいらっしゃいます。
3. エシカル ヴィーガン(動物権利重視)
エシカル ヴィーガンの最優先事項は「動物愛護」です。動物が絡んで生産された製品・物全般、動物実験も反対しています。
環境問題に関するドキュメンタリー作品
2006年、「不都合な真実(An Inconvenient Truth)」アメリカ制作のドキュメンタリーは、世界中の多くの人たちの環境問題への意識変化をもたらしました。
畜産による環境破壊をテーマにした「Cowspiracy:The Sustainability Secret」やマウンテンゴリラ保護をテーマにした「Virunga」なども社会に問いかける作品です。
ヴィーガン必見のドキュメンタリー映画をまとめた記事もありますので、是非ご覧ください。
これらの理由から、ヴィーガンは動物性食材はもちろん、乳製品や卵、白砂糖、はちみつなどは一切食べません。
その他化粧品や日用品、ファッションではレザー(皮革)やウール、毛皮、ダウンなどの動物性のものは着用しません。
虫であるカイコから作った絹(シルク)製品をも避けることがあります。はちみつも同じような考えから、ヴィーガンは避けるようにしています。
ヴィーガン先進国のイギリスはじめ、欧米諸国はヴィーガン人口が多いですが、最近ではオーストラリアのヴィーガン支持者が増えています。
そこで、オーストラリアのヴィーガン事情にスポットを当てて、その背景を解説します。