ヴィーガン食でも鉄不足を解消する方法【貧血にならない身体作り】
ヴィーガン・ベジタリアン生活をしていると栄養の不足に注意する必要があります。中でも鉄は血液中の赤血球の構成成分であるヘモグロビンの材料になるミネラルであり、不足すると貧血を招きます。そこで、鉄の概要や植物性食材のみを食べるヴィーガンでも鉄不足にならないための方法についてお話しています。
目次
ヴィーガン食生活でも鉄不足を回避する方法
植物性食材由来の非ヘム鉄の吸収率が低いからといって、必ずしも動物性食材に頼る必要はありません。
非ヘム鉄であっても吸収率を上げるためのコツをご紹介していきます。
①鉄の豊富な植物性食材を食べる
植物性食材にも鉄が豊富な食材はあります。
・大豆製品(豆腐、納豆、テンペ、豆乳など)
大豆(茹で)には100gあたり2.2mgの鉄が含まれます。
特に豆腐は1丁(300g)あたり4.5mgの鉄が含まれており、料理にも使いやすい食材なのでオススメです。
・ナッツ類(カシューナッツ、アーモンドなど)
ナッツ類の中でもカシューナッツやアーモンドは鉄が豊富です。
カシューナッツ100gあたり4.8mg、アーモンド100gあたり3.7mgの鉄が含まれています。
とはいえ、ナッツ類はカロリーも高めなので、間食で手のひらに乗る程度の量を食べるようにしましょう。
・緑黄色野菜(ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなど)
緑色の濃い野菜には、鉄分が豊富に含まれています。
ほうれん草100gあたり2.0mg、小松菜100gあたり2.8mg、ブロッコリー100gあたり1.3mgの鉄分が含まれています。
茹でると鉄分が減ってしまいますが、スープに入れたり、蒸したりするなどの工夫で鉄を余すことなく食べるようにしましょう。
また加熱するとカサが減ってたくさん食べることもできるので、緑黄色野菜はとてもオススメです。
②鉄とビタミンCを一緒に食べる
ビタミンCは、胃の中で非ヘム鉄をヘム鉄に変換する作用をもつビタミンです。
植物性食材由来の鉄分の吸収率をアップさせる働きを持つので、できればビタミンCと鉄はセットで食べるようにしましょう。
▼おすすめの組み合わせ
豆腐とトマトのサラダ、厚揚げのステーキにレモンソース、ほうれん草とパプリカの炒め物、大豆料理に果物(デザート)など
③鉄の吸収を妨げる食材を摂らない
ミネラルである鉄の吸収を妨げる成分を含む食事を摂らないことも、鉄不足の回避方法のひとつです。
▼鉄の吸収を妨げる成分
カフェイン(コーヒー、紅茶)、タンニン(緑茶)、フィチン酸(玄米や種子類)、リン酸塩(食品添加物、清涼飲料水)
ただし、コーヒーや紅茶、緑茶は食事と一緒に摂取しなければ鉄の吸収阻害の影響はありません。
そして玄米は、浸水させて発芽玄米にするとフィチン酸の影響がなくなります。
リン酸塩は食品添加物や清涼飲料水に含まれるので、貧血を回避するためにはできれば加工食品を摂らないようにしましょう。
まとめ | ヴィーガン食でも鉄不足は解消できます
ヴィーガン・ベジタリアン生活をしていると、栄養不足の心配をする方は多いのではないでしょうか。
確かに、動物性食材に豊富に含まれる栄養素もあるので、植物性食材のみの食事を継続して行うためには工夫が必要になります。
ミネラルのひとつである鉄はヴィーガン・ベジタリアンの方にとって不足しやすい栄養素のひとつです。
▶︎ヴィーガン食生活で積極的に摂りたい7つの栄養素とは?おすすめ食材や1日の必要量もご紹介!
鉄が不足してしまうと「鉄欠乏性貧血」を招き、生活に支障をきたす可能性もあります。
ですが、今回お話した食事方法を意識すれば、鉄不足の解消は可能です。
ぜひ、できるところから実践してみてください。