エシカルとは?エシカル消費の正しい理解と、実践する具体的なポイント5選
世界中で幅広く取り組まれているエシカル。その基本的な概念から、日常生活でエシカル消費を実践するポイントを5つをご紹介します。ヴィーガン以外の方も必見な情報を多く掲載しています。
5.「なぜ」を考える
ある製品が、なぜ作られたのかを考えることで、あなたも大きなエシカルなアクションが出来るかもしれません。
例えば、ストローがプラスチックで作られた理由を考えてみましょう。
最初は、ストローというくらいですから、藁を用いていました(ストロー(straw)は英語で「藁」を意味する)。
そして、紙製へと改良された後、耐久性も高く、安く大量に生産できる、プラスチックが使われるようになりました。
その「安価で丈夫」という点が、当時の紙製よりも優れていたため、プラスチックストローが主流になっていったのです。
(出典:National Geographic ,“ストローはこうして世界を席巻した、その短い歴史”, 2018年)
しかし、現在ではどうでしょうか。
実際に使ったことがある方も多いと思いますが、現在の紙製ストローは、量産体制やコーティング技術などが大幅に進歩し、紙製であっても「安価で丈夫」な製品を生産することができるようになっています。
もちろん、1ヵ月水に浸していれば、ふやけて解体してしまいますが、使う時だけ耐えていればストローの役目を全うでき、問題ないのです。
むしろ、そこが重要な点です。
プラスチックストローは、紙製ストローと違い、何年という時間が過ぎても水中に残ってしまいます。
そのため、海に捨てられたプラスチックストローが、海の生き物の口に入ってしまい、動物に優しくない世界になってしまっている訳です。
過剰な性能は必要なく、安心が確保される必要最低限な性能をもつ製品を選ぶ。
その行動は、エシカル消費において非常に重要な考えです。
「なぜこの材料で作られているのだろう」「この製品は本当にこんな性能が必要なのかな?」「もっとエシカルな材料で作れるのでは?」という、あなたの少しの気付きが、世界を大きく動かすことになるかもしれません。
(山本良一、”エシカル消費の序論”、廃棄物資源循環学会誌,Vol. 28, No. 4, pp. 251-260, 2017)
まとめ
エシカル消費を実践する上でのポイントを5つ紹介いたしました。
- 誰が
- どこで
- どのように
- なにで
- なぜ
この5つのポイントを、日頃の生活で考えることで、エシカル消費を実践することができます。
もちろんアクションしていくことが望ましいのですが、日常生活のなかで考えるだけでも、意識が変わっていくものです。
何かを消費しようとするときには、積極的に考えてみると新しいものが見えてきますね。